タグ: IT

進化するメジャーレーベル

 少し調べることがあって、某大手レコード会社のサイトを見ていたら、なんとトップページにサブスク配信サイトのプレイリストが貼ってある。しかもかなり画面の上のほう、目立つところにウィジェットが。「春に聞きたい曲」とか「気分が明るくなる曲」みたいにテーマ別になっていました。
 もうこんな時代なのかと感心、確かにメジャーは無尽蔵に音源抱えているから、これ風のリストは幾らでも作れますね。もちろんこれらのプレイリストは大手公式です。
 本音はCDを買って欲しいのでしょうが、こうでもしないと聞いて貰えない、機会損失になっちゃう、これでパッケージ商品の販促になれば、といったところでしょうか。ちょっと見たところでは割と古めの曲が多かったようだけど。

 配信サイト別にプレイリストが作られていましたが、やっぱりウィジェットをオフィシャルで提供しているサイト、SpotifyやApple Musicが訴求力あるな。他社、例えばYoutubeなんかは、そういう仕組みがないので別窓でサイトが開く方式。なんでお金持ちGoogleがウィジェット提供しないかは謎。

 こうしてみると、レコード会社に求められる役割も時代によって変わってきているんですね。もうライブ映像商品はいうに及ばず、随分前からアニメ制作まで手がけているところもあるし。もっとも映像系も、今は配信が普及してパッケージは苦しいんじゃないかと思われる。オマケ商法で凌いでいるようですが。
 昔はたくさんあったレコード会社も、バブル崩壊後にどんどん消えて他のところに吸収合併されて、今は統廃合が終った「あと」の時代ですからね。
 昔のように新人を育成する体力を持っている会社は、少なくなっているんじゃないかと思います。
 蛇足ながら、古い音源を管理していく手間も、実は膨大だったりするんですね。特に物理媒体にレコーディングした昔の楽曲は。(で、まれにマスターテープを紛失した、焼失した、なんて事故が起こる)

 未来の商業音楽はどうなるのか、どんな形態でリスナーに聞かれるのか、そしてそれはビジネスとして成立するか……考えているとなかなか面白いテーマです。

モジュラー全景/2023春

 成長を続ける弊社のモジュラーシンセシステム、現在の姿はこんな感じ。

 丸で囲ったところが増えたモジュール。上から4基搭載ADSR、左下がベロシティも出せるMIDI-CV、右下がCVミサキー&ポルタメント。
 その右がバッファードマルチプル、CV信号を分割するが、ちゃんとボルテージフォロワが付いていて電圧が下がらない。こいつだけ実はアメリカ製のキットなんですよ。製作時間のべ2時間くらい。今はキットの製作手順もメーカーのWebに載っているんですね、便利になったもんです。

 これまで使っていたケースに入らなくなったので、大きなケースに載せ替えたら、またスペースが出来てしまい、たちまちモジュールが増えた次第。困った困った、饅頭こわい。

 ところでこのモジュラーケース、見ての通り木製ですが、実は自作ではなく出来合いのものです。しかも驚くほどモジュラーシンセ(ユーロラック)にぴったり。というか、元々同じEIA規格の寸法で作られているんですね。ネジ穴レールを付けるとたぶんサイズが合わなくなるので、もう直接木に穴を空けて、タッピングネジで留めています。これで問題ナッシング。(そもそもレール4本で1万円近くする)
 ホームセンターで見つけたんだけど、たぶん同じようなものが全国どこでも見つかると思います。試しに捜してみてください。こいつの値段は、中央の仕切りバーを入れても全部で1000円以下。またまた業界大激震だな(w)、モジュラーケースは3万5万が当たり前だから。数が出ないから仕方がないが、ちょっとボリすぎだよね(大抵電源付きですが)。まあ弊社は外に持ち出す予定はないからこれで済んでます。

(この木箱、いわゆる6Uのサイズです。ユーロラックモジュラーは3Uサイズ。3Uサイズの木箱も売っている)

 以下、バッファードマルチプルの完成直前の写真。

 最近はこんな感じでシンセ道を追求しているわけです。

AliExpressは闇鍋サイトか

 少しだけ電子工作を再開したりしてるんだけど(まさかモジュラーシンセからこの流れになるとは)、案外簡単なモジュールなら作れそうな気になってくるから不思議。まあそれはともかく、電子部品やら周辺部品をググっていると、破格に安いサイトがヒットして、最初は絶対詐欺サイトだと思って無視していた。が、あまりに何度も出てくるので、サイト名をググってみたら、中国の最大手通販サイト・アリババでした。AliExpressね。
 怖いもの見たさ(?)で覗いてみると、本当に安い。日本の1/10~1/20というのも珍しくない。当然送料はかかるけど、船便の定形外扱いだと数百円くらいで済むらしい、一ヶ月以上は掛かるが。

 どうやら全体が、アマゾンでいうマケプレ形式になっているらしく、様々なショップが同一商品をリスティングしている。当然価格競争もあるが、評価は様々で、メタメタ書かれているところもある。
 型番の違う商品が届いた、動かない、なんていうのも珍しくない。それと同時にちゃんと届いたエクセレントだというのも多いから、全くの詐欺ということもなさそう。基本全て英語・日本語ページが用意されていて、評価を見ると欧州や米国からの利用者多数。みんな安さに釣られてるな(w)。
 英語のスピーキングチップを買ったのに、中国語しか話さないじゃないか、という評価には笑いました。もともとのページの商品情報が間違っていることが多々あるらしい(笑)。これも数百円だった。

 モジュラーで使えるケーブルも安いのでまとめ買いしようかと思ったが、流石にこうなると品質が心配。そもそもちゃんと結線されているのか? 完全に闇鍋状態ですね。話のネタにはなりそうだが……。

 そうこうするうちに、アマゾンで同じ部品がかなり良い価格で見つかることに気付いた。国際送料を入れたらちょっとおトクかも、国内発送だし。目ざとい業者は日本国内に拠点を設けて売っているんですね。あのアリババ軍団が進出しているんじゃ、アマゾンマケプレも闇鍋になるはずだ(この前不良ケーブルを掴まされた男)。

 更に気付いた。なーんだ、電子工作野郎の強い味方、ボクらの秋月電子通商が、アマゾン並みの値段で高品質部品をちゃんと売ってました。流石に出どころもしっかりしてる。佐川の送料500円かかるけどね。

 アリババは、利用者の体験談によると、保証はあるがちゃんと支払われるとは限らないし、返金まで時間がかかる、さらに返金されないこともあるらしい。やはりよほどの覚悟がない限り、使わない方がいいかと思います。

 秋月でアナログシンセのキットも売っているんだが、この話はまた今度。

(追記:ちょっと訂正。その後判明したが、どうもAliExpressはアリババの子会社的なもので、アリババ本体は別にあるようです。なので本文の該当箇所はそう読み替えて下さい)

3月の雑記

 なんと急転直下、Wavesがサブスク全面移行を中止という。従来通り買い切りパターンも残すとのこと。自分もあの値段ではもう代替プラグインに移行しようと思っていたから拍子抜け。月500円なら多くの人がサブスク入るかもしれない。1000円でもまあなんかとか。それくらいの値段レンジ感だよな、今はWavesでないと……という独自のものもないし。DAWにもいいプラグインが最初から入っている。(下手をするとモデリングのやつも)
 ウチはプロツーは1年のサブスクで、月換算約1000円。これなら一応は納得。
 音楽配信だ、アマプラだ、Netflixだと、今は皆散々色んなサブスク入っているもんね。もうこれ以上は厳しい感じですね。

 今年は(も)花粉症が酷い。スギ花粉の飛散では今年は眼に来て、飛散が始まったらいきなり目が真っ赤、コンビニの店員がビビっていた(笑)、ゆるせ。1日5回目薬差してた。例年と違いアレルギー反応の熱っぽさはなかった。スギが終る頃今度はヒノキで、コレはクシャミ鼻水が物凄い。しかもまだ目も充血する。最悪です。一度スイッチが入るとクシャミも止まらなくなる。なんで花粉も毎年影響が違うのか。この時期は雨の日も飛んでいるから逃げ場がない。(流されるのもあるが、雨粒が花粉に当たって砕けて数が増える戦慄)この艱難辛苦の日々は5月の連休まで続く。

 カセットテープの可能性、まだまだありそう。テープディレイも実現できてしまうことに気付いた。最初は3ヘッドのカセットデッキを捜して改造してディレイにしようかと思っていたんですね。Roland Space Echo RE-201を始め、テープディレイの名機もたくさんあるが、メンテやテープの調達が大問題。そこで代替として、ディレイを掛けたいパートをDAWからカセットに録音します。4タップなら4回。それをまたDAWに読み込んで、200ミリsecなりなんなりの間隔で貼ります。これで手動ディレイが実現できてしまう。弊社のようにレコーディングの時だけでいい、という用途でしか使えない技だが、非常に簡単です。ピンポンディレイもパンで振ればいいだけで自由度が高い。カセットテープはまだいくらでも新品が買えるのでそこも心配ない。

グッズ製作3種の神器?

 いわゆるMAKE(DIY/自作)系の周辺を調べていたんですが、音楽活動をしてて、ファン向けのオリジナルグッズも作っているアーティストの皆様に、役に立つ(かもしれない)情報。

 最近の3Dプリンタは、なんと2万円を切っているらしい。流石にアマゾンのレビューを見ると、使いものになるのは3万円台らしいが。これで簡単なオブジェやフィギュアなら作れてしまう。100個200個量産だと厳しいが、多品種少量生産に向いているので、レアなオリジナルグッズを少しづつ売るなら、結構いいかも。制御・設計ソフトの使いこなしの難しさはあるが。

 更に、3Dプリンタなど物足りないという方は、CNC旋盤もあるよ。これも2~3万円台からある。要は、工場なんかにある金属加工の機械だよね。あれがデスクトップで動く、なんと。金属や木材・プラスチックが加工できる。
 これで金属製のロゴなんか作った日には、かなりカッコイイじゃないんだろうか。これも少量生産向き。

 もひとつ、レーザー彫刻器も下は2~3万円台に下がってきている。さすがに(厚めの)切断とかは無理だが、金属・木材・プラ・布なんかに、要はレーザーで焼印が押せると考えてもらえれば。もちろんコンピュータ制御なので、かなり複雑な絵も描ける。これでアーティストさんの似顔絵や写真なんかを焼くことができる。

 ということで、これら3台買っても10万円台で揃ってしまう時代になりました。中国製ですがレビューを見る限り品質はなかなか良さそう。もう中国はものづくり大国だな、日本なんか遥かに遅れを取っている。

 一応各々欠点も書いておくと、3Dプリンタはオブジェ完成までに時間が掛かるし、CNCは切削音がうるさい&削りくずが出る、レーザーは無音だが煙が出る。

 音源だけではなかなか売上が上がらない時代なので、ミュージシャンもグッズで賢く稼ぐことが必要になってきてます。みんなでMAKE(ITを使ったDIY)に参入しよう。

トイピアノ自動演奏化計画

 Arduinoというマイコン基板があって、これは設計図公開のオープンハードであり、高性能で低価格、それで世界中で使われて周辺モジュールなども星の数ほど出ています。(名前の通り、イタリアで始まったプロジェクトだそう)
 ソフト開発環境もフリーで公開されていて、かなり扱いやすいんですが、まあそんな状況を知ると、なんだか自分でも何か作ってみたくなり、例によって色々と調べて構想を練ってました。

 以前のカセットロンの前に考えていたやつ、それはカワイ楽器のトイピアノを自動演奏できないか、という計画。これは2オクターブだったと思うけど、Youtubeで分解動画をみると内部構造も簡単で、なんとかArduinoで制御できそうと踏んだ。ソレノイドで鍵盤を叩くのは予算やメカ工作の関係でちょっとは無理っぽいが、滑車で糸を引いてサーボモータで引っ掛ければ、音は鳴りそう。うまくいけばベロシティ(強弱)もつく。当然MIDIはArduinoで受ける。
 で、結構やってみようかという気になったのだが、肝心の音がやはりトイピアノなので、弊社では使いどころがほぼないことに気付いた。確かにそういう曲は世の中にはあるが……。
 ねえ?作るのは面白くても完成後使えないのでは、仕方がない。上手くすればKORGのM1ピアノ風になるかもしれないが(w)。

 で、更に調べていたらびっくり。カワイ自身がこのトイピアノの自動演奏版を出してました。もう製造中止だけど、お値段10万。かなりの価格ですが、内部構造をひと通り考察した身としては、納得してしまう。かなり高密度に自動演奏機構を配置しないと、小さな筐体に入らない。何曲かプリセットがあり、一種の高級オルゴールっぽい製品だったらしい。しかもSDカードで外部からMIDIファイルを入れれば、それも演奏してくれる。なかなかマニアックな製品でした。

 ということで、この計画は完全にギブアップしました(w)。トイ系楽器の自動演奏化は、結局出音がトイなので、そのあたりを乗り越えられない限り、ちょっと手は出しづらい。これならオリジナルの楽器の方が良いものね。

e-tax奮戦記

 今年の確定申告作業は、e-tax周りのことで地獄のような目に遭った。
 「やよいの青色申告」で申告書を作っているんですが、これはe-taxによるオンライン申告に対応していて、去年からやっています。ちゃんとカードリーダーもマイナンバーカードも用意して、去年は非常にスムースに終ったんですね。それで油断してた。

 今年からやよいのe-tax周りがバージョンアップして、やり方が全く変わってしまった。申告書を作り終わって、いざデータ送信の段階になって、NFC機能付きのスマホがないと送信できないシステムだと発覚。しかも対応機種は少なく、SIMフリー系はほぼ全滅……。なんでこんな仕様にした? マイナカードといえば、カードリーダーがデフォルトの読み取り方法のはず。NFCスマホがあればカードリーダーいらないだろう、という余計なお世話設計らしい。勘弁してよ~。

 今から対応スマホの準備もできないし、仕方がないので国税庁謹製のe-taxソフト(ダウンロード版)を使うことにした。
 去年はやよいから書き出したxtxデータを、WEB版e-taxで送れたんだけど、調べてみてイヤな予感的中。今年からこの方法無理。申告書類、全て手動で打ち直し……。こんなアナログ手法はイヤだ(w)、そこはデジタルでいいのに。で、結局打ち直しましたよ、やよいの画面と首っ引きで。
 この国税庁ソフトがまた曲者で、最初は何度やってもインストールが最終段階で止まってしまう。調べたら同じ症状の人のブログがたくさん見つかって、解決策も授かった。なんと、JavaのJREの32か64かどっちか、あるいは両方入ってないとダメなんだって。で、入れました。
 お役人思考で作られたソフトの操作性に泣きつつ、なんとか申請書類や関連書類を入力して、最後に送信。ここは流石にあっけなく送れた。こってり疲れました。

 まだ過渡期なんだろうけど、行政申請系の完全デジタル化はまだ遠い。デジタル化で簡単になっているはずなのに、なぜか手順は増えている(笑)。面倒にも思えるが、紙に印刷して提出するのが一番確実で速い気がする。ただ青色申告の控除が65万から55万に減ってしまいます。その辺りのエサの撒き方はさすがお役人様です。

カセットテープの可能性

 前々からやってみたかったことで、カセットテープに楽曲の特定トラックを録音して、それを再度DAWに読み込んで、サチュレータ代わりにするっていう計画。フルアナログだし、かなりローファイな感じになって良いんじゃないかと予想してた。
 ただ手元にカセットレコーダーが無かったので、なかなか実現できずにいたが(実家にはあるが大型で移動が面倒)、この度ラジカセの出物を入手したので、これで試すことにした。
 ラジカセなら何でもいいってわけじゃなく、ステレオのAUX入力、ヘッドフォン出力がないとダメ。ラジカセなので音質はそこそこだけど、今回はむしろ音質変化を期待しているので、ローファイな方がいい。(コンポのカセットデッキになると、結構音が良い、mp3くらいはある)

 とりあえずオーディオI/Fのヘッドフォン出力からラジカセのAUX入力にケーブルを繋いで、手持ちのカセットテープに録音。元のパートの演奏があるところだけ録音すればいいので、作業自体はものの3分で終り。時間かかると思っていたので拍子抜け。
 今度はラジカセの出力をI/Fに繋いで、カセットを再生してDAWに録音。レベル合わせも順調でこれもすぐ終り。
 WAVを切り貼りして、楽曲の元のトラックと同じ場所にWAVを貼る。これで終了。

 音の方はというと、意外にもローファイ感よりもマイルド&スムースな印象の強い仕上がり。強引に例えれば、スムーサー(?)みたいな感じ。こんな簡単なのに効果は絶大で、まずプラグインでは再現できないと思う。こりゃいいぞ、ってなりました。

 久々にカセットの音を聞いたけどやっぱりいいわ、これ。なんだかもう全てが音楽的なんだよ。カセット入れて、再生ボタン押して、巻き戻して……ってやってたら涙滲んできました。周波数特性やら、ワウフラやら、ダイナミックレンジやら、全てがデジタルデータに敵わないはずなんだけどね。音楽的な音質とは何か、考えさせられました。
 上がったきたデータを聞くとヒスノイズ(「サー」みたいなやつ)も入ってたりして、楽曲の中に入れると聞こえなくなるけど、これも良い隠し味。

 流石にテープでマスターを作る気はまだないが、もしかしたらパラレルミックスくらいやってみると、音圧が上がっていいかもしれない。マキシマイザーが不用になる可能性。このあたりは今後の研究課題(ラジカセでも、案外音は悪くないです)。

2月の雑記

 複数のバラエティ番組で最近見た光景で、Z世代にレコードを掛けさせようという企画。まあかなりイジワルです。予想通りというか、プレイヤーのアームを垂直にグイッと持ち上げたり、レーベルの上に針を落そうとしたり、まず回転数というのがわからないらしい(w)。音楽やっている人だったらかなり知っているだろうけど。
 で、何かやらかす度にスタジオのおじさん・おばさんは絶叫なんですが、TVの前で自分も絶叫してました(w)。何が凄いって、3曲目掛けてと言われて、違う場所に針を落してそこじゃないと言われると、彼らはレコードが回っている状態で、そのまま横に平行移動しますからね(笑)。むろん「ガガガ……」と凄い音がしてスタジオ阿鼻叫喚。
 流石にディレクターに指示されたのだろうと思ったが、気付いた。彼らにとって、これは「スワイプ」なんです。違うか。

 Paypalの凄まじいバグで確定申告作業中にかなり悩んだ。世界中で使われているオンライン決済手段がこんなことでいいのか。1月中にPaypalから取得した過去の決済データCSVが、なぜか日付順じゃなくランダムだったんですね。これは過去にもあり気にしてなかった。実際、会計ソフトが自動ソートするし。ところが、データ入力が全て終り、月ごとの残高確認をしたら、全然合わない。見直していったら、なんと元の残高データがメタメタだった(w)。慌ててデータを再取得したらピッタリ合ってた。ついでに日付順だった。最初のデータは何らかの理由で不具合があったようです。決済機関なのにこの会社大丈夫か。

 ふと思い立って、オーディオI/Fのアウトをリスニング用のアンプに入れてみたら、音質はどうなるか実験してみた。I/Fは余っていたTASCAMのUS2x2。これはエントリークラスのもので、あまり使ってなかった。I/FにパソコンをつないでWAVを流すと、最初はかなり輪郭がボヤけた音で、これは使えないとなった。ただ、この時はPHONEアウトの信号だったんですね。後日LINE OUT(普通はパワードスピーカーを繋ぐところ)を繋いだら、これは驚きのクリア音質。特に低音が締まっていて、情報量も多いしまさにモニター品質。どうもPHONEアンプは品質を落としていたみたい。これなら直接WAVを鳴らしてリファレンスの一つにするのも可能だなと思い始めている。(他にも色んな環境で聞いてますよ)
 だから、エントリークラスのI/Fでも、PHONEじゃなくメインアウトの信号でヘッドフォンをドライブした方がいいかも、可能なら。

モジュラーシンセ話2

 現在のモジュラーシンセの演奏形態は、MIDI等で制御してきっちり書き譜の楽曲を演奏させる、あるいは鍵盤等で信号を送って演奏する、というのとは、別の方向があるようです。
 16~64ステップくらいのミニマムデータをシーケンサーで走らせるなどして、それにランダムだったりカオス的変調をかけて、音程・リズム・音色すべてで、偶然性を取り入れた自動演奏を楽しむ、という方向。
 いわばモジュラーシステムで内部完結する、シンセ・オートマトン化ですね。どうも流行りはこっちらしい。
 シンセの音色を楽しむのが主眼であれば、楽曲的な部分はそれほど重要ではないわけで、このほうが面白いアウトプットが出たりするんでしょう。

 あとKORGのVolca Modularの宣伝文で知った口だが(w)、イーストコースト・シンセシス、ウエストコースト・シンセシスという分類があるらしい。前者は減算方式のシンセ、後者は加算方式のシンセスタイルなんだって。前者の代表はmoogでみんなが知っているアナログシンセはこっち。後者は倍音の少ない波形を変調して複雑な音色を作り出す。FMシンセもこっちかな?

 で、最近の流行は、オートマトン化したモジュラーでウエストコーストスタイルの音を出す方式っぽい。あまり楽曲の中でがっつり使うという人はいないようだ。(そういう実用性は低いので)

 そんな訳で、いかに凝ったCV/GATE信号を自動出力するか、というコントロールモジュール系が結構アツいらしい。VCOなんかより高額で売られている。なんせアナログ信号なので、ぐにゃぐにゃの曲線信号も自由に扱える。これに凝ったパッチングを組み合わせて、予想もできない音のストリームを生み出すのが主流(?)っぽい。

 まあ、こうなるといわゆる楽曲制作とは完全に違う方向ですね。もし自分も作曲してなかったら、そっちに走ってたでしょうが、ウチは頑固に多重録音でモジュラーを使っていきまっせ。