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Youtube-chを改装した

 DEW RIDGE RECORDSのYourube公式チャンネルで、これまで中途半端な状態だった動画のタイトルをつけ直して、ひと通り手を入れました。これで全体的にわかりやすくなった。
 うちの場合、チャンネルは楽曲のショーケースとして使う。Webサイトには著作権管理の関係で置けないので、包括契約のある場所に保存するしかない。(ニコニコ動画系は大変なことになってしまっていますが、果たして復旧後もうまく稼動するのか心配。関係者の奮起期待です)

 ところで、最近のYoutubeですが、“一般的な単語”で検索しても、ほとんどの動画が無視されて、再生回数上位の動画しか出てこなくなってますね。例えば「フリーBGM」で検索しても、数十万~とかの動画しか出ない。あまりに動画数が多すぎて、検索が対応できないからでしょう。これは新規参入組にはかなりつらい。先行逃げ切りで勝者総取りのアルゴリズムになっています。
 そこでウチはフリーBGMとかの単語は全て削って、dewridge-records.comから、配信リンクなどと一緒に動画を指す形式にした。動画の説明欄にクドクド書いても、検索でユーザーが来ないんだから仕方ないもんね。
 またサイトでフリー利用の条件なども掲載しています。これでシステム的にもすっきりした。

 時代や状況に合わせて、こういうサイト運営もどんどん形態を変えていかないと駄目なようです。
 とりあえず、一個カタチができたので、これで楽曲リリースも腰を据えて出来ます。

DEW RIDGE RECORDS新サイトオープン

 DEW RIDGE RECORDSがレイアウトを一新、独自ドメインの新サイトで稼働開始しました。

https://dewridge-records.com/

 インディーズレーベルであると同時に、フリー音楽プロバイダーとしての活動も本格化するタイミングで、今が移行に最適と判断しました。

 国産クラウドで話題の「さくらインターネット」でホストしています。今のところかなり快適です。

 旧サイトは折を見て停止させますので、よろしくお願いします。

追加機材と外した機材

 5月に機材を追加しました。こんなやつ。

 RolandのSH-4dです。既に当方の音源システムに組み込んで常用している。

 Future Retroというキャッチフレーズ通り、未来感のあるレトロっぽさ、というかレトロ感のある未来っぽさの方が近いか。そんな音が出る(出しやすい)機材です。グルーブボックスとハード音源のいいとこどりのような感じ。アナログモデリング他テンコ盛り。マルチティンバー4ch。

 同価格帯で本物アナログのベリンガーのPro-800と迷ったが、そっちはデモをどう聞いても音に腰がないんだよ…。そりゃ仕方ない、超廉価でアナログポリ(シーケンシャル・サーキットのProphet-5のコピー)を、ってのがテーマの製品だろうから。その意味では立派だが、結局ウチでは出番が無いと踏んだ。

 システムから外した機材は、ベリンガーのTD-3です。シンセベースとして活躍してくれるかと思ったが、やはりこいつも音がヘロヘロで、コミカルな曲には良いが、ほぼ出番がなかった。ただMIDI-CV変換が付いていたり、機能としては面白いので、温存します。確かもう製造完了品ですしね。(アナログなのに音程は安定していて、そこは良かった)

サンプラー修理番組

 TVを見てたら凄腕家電修理人の紹介みたいな番組が流れていて、そこへ顧客から持ち込まれたのがなんとBOSSのDr.SampleとRolandのSP-404というサンプラー2台。どこに頼んでも修理不能と断られ、最後の望みを託して……という感じらしい。(どうもRoland自身も断った雰囲気?)。

 興味深く見ていると、まずDr.SampleはRCAアウトのRだけがノイズが乗ったり音が小さかったりと、おかしい。早速修理人が分解して端子ユニットをみると、経年劣化で基板との接続金具が1本折れていることが判明。スズメッキ線で折れた金具の代用にして半田付け。しかも設計ミスが部品が元から悪いのか、わりと端子ユニット上で端子がぐらつくのが判明、それも接着剤で処置。見事復活。こんな簡単な修理もできないとは、ローはちょっと情けないと思った。

 SP-404は、4×3ボタンの最上段だけが無反応。これも分解するがスイッチは異常なし。マイコンチップの劣化を疑い、差し替え用の部品をジャンクで捜す。そうこうするうちに、これまた基板の接続端子の一部が劣化で接触不良なのを発見。(なんかイモハンダに見えたが?w) ハンダ付けし直して、なんと完全復活。

 どっちも部品品質やら製造の問題を思わせるような故障で、これはもうRolandのエンジニアは穴があったら入りたい気分だったんじゃないか。YAMAHAやKORGの人は笑ってるだろうなあー(w)。しっかりしてくれロー。

 まあ一応擁護しとくと、両機とも伊賀の忍者ショーで効果音のポン出し機材として使われてて、現場使用なのでそれは結構荒っぽい扱い。
 修理代は合計4万円ほど。サンプラー内部にショーで使う効果音をみっちり入れているので、替えは効かないという話でした。

 今のハードサンプラーは、もちろん音楽でも使われるが、舞台の音響効果によく使われているようですね。

比較AI論

 どうやらAIにも個性があるらしいってことを、最近気付いた次第。といっても比べてるのはGoogleのGeminiとMicrosoftのCopilotですが、対話していると雰囲気がかなり違うんですね。
 今の生成AIはデータを大量に食わせて作っているので、アルゴリズムはもちろんそのデータの種々選択でも完成するAIの挙動が違ってくるようです。ある意味子育てと同じで面白い(だから怖い話ですが、悪いことばかり教えれば、怖ろしい凶悪AIが出来るはず)。

 Geminiは、ちょっと技術ナードっぽいところがあるな、やっぱりGoogleさん家の子だから。またコンプラ遵守がちょっとキツすぎる感じがする、この辺りは家業が広告屋だから仕方ない(w)。一瞬何か回答が表示されたあと、検閲官みたいなプロセスが割り込んでそれを消すこともある。

 Copilotは、なんだかにぎにぎしい。どんな質問でもして下さいとアピールしてくるが、絶対答えるとは言ってない。優秀な営業マンという感じか? OS/クラウド屋だからコンプラはやや緩い。Geminiよりノリは良い、まさにビルゲイツ家の子という気がする。

 例として、また映画プロットでスマンが、「プーチン最後の二十日間」という映画の内容を両者に考えてもらった。Geminiは例によって「自分はただの大規模言語モデルなので~」とサボって終りだが、Copilotはノリノリで、なんと実在の俳優を挙げて配役まで表示していた(w)。
 じゃあ、ということで、「岸田文雄最後の二十日間」を考えさせたら、Geminiはサボり、Copilotはなんと日本人の配役まで考えてくれました。ところが、ストーリーを読むと、どうやらこの岸田文雄は一介のサラリーマンらしい。「首相・岸田文雄」でやっても変わりませんでした。さすがに国内政治はCopilotも忖度するか、残念。

 ちょっと思ったんだけど、このAIの忖度の部分だけを取り上げて分析すると、各国のタブーや権力構造・差別問題など、普段は隠されている部分が露になるんじゃないだろうか。どの会社も絶対公開しないと思いますけどね。

 それにしても、こんな最先端の技術が部屋にいながらにして無料で使えるんだから、それだけでも恐るべき時代です。

音圧・音質戦争はここまできた?

 配信楽曲の音質について、最近気付いた驚愕の事実。どこから説明したらいいかわからんが、順を追って。

 音楽制作用とは別に、軽くCDを聞いたりYourubeを見たりするとき使ってるJVCのヘッドフォンがあるんですね。エンドユーザー向け、価格3000円位で、密閉型オーバーイヤーで気に入って壊れても買い続けている。疲れない音質で、なかなかの製品。
 実はこいつを、楽曲マスターを最終確認したあと、エンドユーザ環境のリファレンス(?)のひとつとしても使っています。リスナーにどう聞こえるか、それも重要なので。

 ただ、これでバランス良く聞こえても、いざサブスクに投げると、あらら……ってこともあるので、もう一つユーザー環境のリファを増やそうと、この度ソニーのMDR-ZX310という、やはり同価格帯のリスニング用ヘッドフォンを買った。

 ところがいざ届いて試聴すると、これがもう驚愕の音質で。高音域がざっくり削られてて、分厚い膜が掛かったようになっている。最初はわれとわが耳を疑ったよ。あるいは初期不良じゃないかって。エイジング不足?いや、そんな生易しいもんじゃない。シンセに例えるとカットオフのツマミは半分くらい。
 どんな音楽ソースを試しても同じ……ではなかったです、こんな製品で自然に聞こえる曲があった。

 業界に配慮してあえて曲名は伏せるが(w)、まあ最近の音圧爆上げ曲ですよ、どれも同じです。これらのイマドキ曲は、実は音圧だけでなく、高音域も異常なくらい強調してあるんですね。僕らは聞くのがつらいです。マンガチックに言えば剣山を両耳に当ててグリグリされているようなもんだから。
 この曲が、なんとソニーのZX310で聞くと、自然に聞きやすく聞こえるのです。高音域がバッサリ削ってあるから(!)。

 どうですかこれ? あまりに最近の配信曲の音質が異常なので、とうとうメーカーがそれに合わせた製品を出すようになったということです。
 実は該当製品のレビューには、自分と同じように高音域が全く出ていない、故障だ捨てたという文句が(数は少ないが)あります。たぶんこれは従来の音楽ファンだろう、昔からの正常な音質を知っていれば、当然そういう感想になるはず。

 いやあもう、あきれて物が言えない。これ、スマホで聞くと一応聞きやすかったりするんでしょう、そりゃ歌詞は聴きやすいだろうが……。なんだかどんどん状況が「良質な音楽を届ける」って方向から遠ざかってるんですが……。
(この曲、念のためmp3を買ってチェックしたが、LUFSは「-6db」だったよ。業界の皆さん仰天するでしょ? サブスクの推奨値がせいぜい-14だから……)

 もうこれは最終的にどこに行き着くか、当方にもわかりません。なにか技術的なブレイクスルーが起こって、ガラガラポンできる日が来るんだろうか。
(だから、若い人でも耳をやられた人が、アナログレコードの音の“良さ”に惹かれたりって現象が起きてるんでしょうね。 →今の曲は長期間聞き続けると「聴覚」に異常を来すレベルと思われます)

DEW RIDGE RECORDS改編のお知らせ

「DEW RIDGE RECORDS」は、これまでインディーズレーベルとして存在して参りましたが、今後はフリー音楽プロバイダーとしての機能も併せ持ちます。

 フリー音楽とは、ロイヤリティフリーでどなたでも動画等で使用できる楽曲のことで、インスト(BGM)や歌物を含みます。従来も一部の楽曲はフリー音楽として配布してきましたが、いよいよ本格的に対応を開始します。順次作業をすすめ、リリース中の全楽曲が基本的にフリー音楽となります。

 その第一弾として、最初にDEW RIDGE RECORDSからリリースした以下の楽曲を、先日からピアプロとニコニ・コモンズにて公開しています。

A’ROUND / ACTiVATE (feat. パキラ, minaraigt) – ピアプロ

[ピアプロDL可] A’ROUND / ACTiVATE (feat. パキラ, minaraigt) – ニコニコモンズ

・ピアプロは無料利用でき、楽曲ダウンロードも無料です。
・ニコニ・コモンズも無料ですが、ダウンロードは有料会員のみです。

 DEW RIDGE RECORDSは全楽曲がJASRAC信託なので、配布はJASRACと包括契約のある上記2サイトからのみとしています。
 利用条件等は、各サイトやページにてご確認下さい。(著作権は放棄していませんのでご注意下さい)

 この改編に伴い、DEW RIDGE RECORDSのサイトやYoutubeチャンネルもアップデートしていきます。
 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

Windowsのファイル消失

 先日、パソコンでレーベルの作業をしていたら、不思議現象に遭遇。夜寝る前に作ったはずのファイルが、朝起きたら消えている……。最初は、間違えてどこか変なフォルダに入ってるんだろうと思ったんですね。ところが検索しても出てこないし、ゴミ箱にもない。隠しファイル属性でもないし。
 こんな現象ってあるのかと思ってググったら、なんと結構あるらしい(w)。原因は様々だが、ファイルシステム破損の場合もあるとのこと。これはよもや大事と、HDDのエラーチェック&修復を実行してみた。
 リセット挟んで30分くらいで終わったが、見事にエラーがあって破損箇所を修復してくれました。どうやら失われたファイルは最初のひとつだけだったようだ。早めに処置しないと被害拡大の怖れがあったので正解だろう。
 ハードのせいかファイルシステムなのかは判然としないが、堅牢と思われるNTFSでも壊れる時は壊れるのかと。たまにはエラーチェックを掛けた方が良いようです。
 しかし長年Winを使ってきて、ファイル消失は初めての経験だなあ。

リリース済楽曲リスト作成中

 そろそろDEW RIDGE RECORDSからのリリースがかなりの曲数になってきたので、表計算ソフトで楽曲リストを作っている。もともとは、サイト刷新にあわせて、曲データを統一的にデータベース化してPHPで表示したかったので、そのマスターデータに、というのが発端でした。
 いきなりデータベースは敷居が高いので(なんせDBもレコード設計が必要になる)、まずは表計算形式だよね、ってことで。ちなみにウチはOpenOfficeのCalcというフリーソフトです。小規模なデータならこれでたくさん。エクセルのとデータ互換性はまあまあ。

 作り始めるとデータ項目が増えるのなんの。横方向で「S/T/U」辺りまで行っているので、20項目以上。曲名、アーティスト名から始まって、リリース日に作詞作曲編曲、JASRAC曲コードにISRC、Youtubeやニコ動のURL……と、キリがありません。あんまりやると終らなくなるので、ある程度の割り切りは必要かと思ってる。それにしても1曲リリースすると、これだけデータが付随して発生するのかと、なんだか感心。

 完成したらこのデータを元に適宜書き出して、なんとか使いやすいサイトを試行錯誤で作っていきたい。
 いや、完成したら……というか、曲をリリースするたびにリストは増えていくのですが。

 ウチみたいな、ボーカル以外ほぼ内製の小規模なレーベルさえこんな具合じゃ、それぞれ専門職が付くメジャーレーベルはスタッフリストだけで凄いことになるんだろうなあ。

Gemini君は使える子だった?

 GoogleのAI・Geminiのことを書きましたが、ふと思い立って、プログラムのソースコードを作れるか試してみた。一応、ネット記事情報ではかなり使えるレベルらしい。

 元々の経緯としては、DAWのMIDIトラックのベロシティで、オーディオトラックのボリュームを変化させるプラグインが欲しかったわけです。しかもそれは、VSTでもAAXでも同様に動いて欲しい。つまりABILITYとProToolsで同じ動作をさせたいわけです。
 まずはそういうプラグインがないか捜しました。

 都合よくBlue Cat Audioに、Gain Suiteというフリーのボリューム制御プラグイン(なんとVST/AAX同梱)がありましたが、惜しくもこれはベロシティでなく、MIDI CCでボリュームを動かすものでした。
 理屈の上ではこの前段にベロシティ→CC変換を入れれば良いはずですが、残念ながら間に合うものは見つからず。

 更に調べていくと、やはりAAXのMIDI周りプラグインはVSTに比べて貧弱なようです。
 そこで、ダメ元で、Gemini君にソースコード作成をお願いした……というわけです。

プロンプト
ProToolsで使える、ベロシティをCCに変換するプラグインのソースを作れ

(まさか、こんなニッチなもの、できないよなあ……)と思ってました。ところが予想を裏切って、数秒後にC#のソースを出してきたんです。驚いたのなんの(w)。

(注:音楽業界の皆さんへ。ここでいう「C#」はキーではなくプログラミング言語の名前です)

 流石にすぐ動くものではなく、そこから手を入れないといけないものですが、まあサンプルプログラムとしては上出来な代物でした。ちゃんとAAXのSDKを使えなんて注意書きまである。

 バグを持ってないかは不明ですが、こんなニッチなニーズまで対応できるとなると、プログラマもかなり職を奪われてしまうのでは……と心配になった次第。
 生成AI、凄すぎですな。今後10年で世の中がすっかり変わってしまうのではないでしょうか。