月: 2018年4月

デモ曲追加・クラブミュージック

 出た!とうとうクラブミュージック。これぞDAWとソフトシンセの真骨頂。誰からも文句を言われない、コンピュータによる音楽制作の一丁目一番地。
 EDMと表記しようかと迷ったが、そうすると一時期のゴリゴリハードで色々破綻していた感のある狭義のEDMと思われがちなので、クラブとしました。ではどうぞ。

「Future Vox」

 これはフューチャーハウスというジャンルの曲です(……のハズだw)。勝手に、未来的でキラキラしててパッと明るい感じ、と解釈している。そんな仕上がりになっています。
 これもデモ曲だからこれで終わりだけど、本チャンならもうひと展開は欲しいかも。
 中間部にちょっとボイスを入れています。HDDあさっていたら昔買ってあった音ネタを見つけたので入れ込んだ。ちょっとクスリとして頂けたら大成功。
 ダンス音楽なのでドラムスとベースは大きめです。これサイドチェインはやっていないんだけど、結構低音がはっきり聞こえる。アレンジやEQで処理すれば十分音圧も上がると判明。

 この曲は、前回のシンセエビフライで懲りたので(w)、コンプなしEQだけでミックス処理しています。が、お聞きの通り、音圧出てるし、全く問題ないと判明。もしかしてこの手のオールシンセの曲ではコンプは不要なのか? そんな気がしてきた(もちろんサイドチェイン処理等は除く)。そもそもシンセはADSR弄れるんだから、コンプでどうにかする位ならその前で音を変えろって話。

 しかし、あれだね。どうもデモ曲なりを書いていた方が、コンペより音楽力みたいなものは付くんじゃないだろうか?(少なくとも現段階の自分には)。この曲も実働3~4日でちゃっちゃっと作ったんだけど、もし4日で1曲上げれば、1年で90曲書ける計算になる(実際は本業の繁忙期もあるからもっと遅くなるが)。やっぱコンペは効率悪いんだよなあ、基本タダ働きだしなあ。今の自分は曲を量産して力を付けた方が、得策、という気がしてきている。

ミックスTIPS: シンセパッドの位相乱れを防ぐ

 この前上げたの曲のミックスやってて気づいたこと。これまでいまいちミックスにおける「位相の乱れ」はピンときてなかったんだけど、初めて「これがそうか」ってなりましたわ。
 倍音をたっぷり含んだシンセのパッド、これにがっつりコンプ掛けたら、音質と音量がふわっふわっに揺らめいて、かなり妙な質感になってしまった。変な例えだけど、エビフライ(名古屋だけに)のコロモだけがぶわぶわになって、中身がつかめない感じ(なんちゅう比喩や)。これ何だろ?(これまでも時々起こってた、ここまで派手でないが)、と思ったら、これが位相をぐちゃぐちゃにしちゃった状態。コンプの掛けすぎで。

 実は、同じようなコンプをストリングス等の生楽器にかけても、こうはなりません。やはり元が生のやつはいい意味で波形が揃ってない、ランダムネスがあるから、いい感じに自然にコンプレッションするんですね。ただシンセみたいな人工波形だと、ほぼきっかり波形が揃っているので、位相の乱れがガチで目立ってしまう、ということのようです。
 これは、VOX系のシンセパッドと生クワイヤでも同じような関係になる。

 もともとシンセパッドやシンセストリングスなんて、ダイナミクスも揃ってるんでコンプなんてそう必要ないんだけど。つい癖で掛けてしまっていたんですが、生楽器と同じようにやると、かなり位相の乱れが目立つ拙い状態になると今回判明。
 あと、生楽器用の、アナログモデリング系のコンプ掛けたりすると、シーケンスのシンセパッドでなく、キーボードシンセの手弾きみたいな質感になる(w)。これも曲調によっては変なことになるんで、まあ適材適所ってこと。

 今回は、リニアフェイズの無色系マルチバンドコンプで中~高域あたりをうっすらとコンプレッションしてみました。これでほぼ質感は変わらず、位相も崩れず穏やかな音圧UPになりました。

デモ曲公開・アンビエント&チルアウト

 またまたデモ曲。もともとこのサイトはデモ載せるために作ったのでこれが本来の流れ。

 今回は、4小節の循環コードを考えていて、シンセで鳴らしてみたらいい感じになったのでそのまま曲にしたパターン。「Deep Lander」です。

 いつ始まっていつ終わるのかも明確でない、ドラムやベースが入ってきてもどこが小節の頭か終わりか、それどころかどこがリズムの表か裏か、そんなこともわからなくなる。延々と耽美的な同じ進行が続くので。ミニマムでありマキシマムである、というか。あっという間の2分半です。デモだからこれで終わったけど、本来のサイズはこの2倍から3倍はあった方がいい。二日ほどでちゃっちゃっと書いた曲。
 こういうのも最高に楽しい。まあシンセの独擅場ですわね、このテは。ジャンルはアンビエント/チルアウトかな。

(蛇足だけど、この進行は IIm7 | IIm7/V | V7 | IM7/II ですね。4小節目がオンコードになっているのがミソで、これが頭に戻って IIm7 のベース音とタイでつながっている。だから余計に延々途切れず続くように聞こえる)