色々と調べて、オリジナルのKontakt音源を試作、というか試作に至るまでの作業手順を試行錯誤してた。
まずは生音源として、フルタ製菓のキャンディー缶(小バケツサイズ)が実家に転がっていたので、こいつをドラムかパーカッションに見立てて、コンデンサーマイクで録音。色んな場所を叩き方を変えて録音。ラウンドロビンを考慮して、4回づつ叩く。ノイズもなく上手く録れました。
意外と普通の部屋は、物がおいてあって吸音もできるし、外来ノイズさえなければキレイに録れることが判明。
これをフリーソフトAudacityの自動分割機能で分けて、Kontaktに読み込ませる。
これで一応、簡易メタルパーカッション音源が完成(?)。
ただ、自動分割だと、意外とアタックは揃うが、リリースの部分で上手くいなかったりする(途中で途切れたりね)。このあたりは分割パラメータを調整するか、手動で切り出す必要があるんだろう。
ラウンドロビンも、設定がわかりづらくて苦労したが、Youtubeに説明動画があることが判明。無事、設定できました。これであとはベロシティレイヤーかな……って思うけど、元がそれほどの音源でもないので、これでいいかと。
まあこんな風に試作するのは難しくないが、これがリリースできるようなクオリティまで持っていけるかとなると、難しいこともわかった。最低限のインターフェースはいるもんね、あとオリジナル背景も欲しい。
世の音源デペロッパーは非常な苦労して売り物を作っているんだな、とわかった次第。
Evening Ocean / Passive Physical Band

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内省的でアンニュイな夜の海(インスト)
リリース:http://dewridge-records.official.jp/release.html#016
シャンデリア・マレット (feat.なぐさ。) / ACTiVATE

いつしか世界はRPGに染まった――融合するEDMとAOR
リリース:http://dewridge-records.official.jp/release.html#017
そろそろミックス時のPCの負荷がギリギリのようで、ちょくちょく不思議現象が発生するようになってきた。
もちろんバウンス(WAV化)しています。今は歌物の標準的なプロジェクトで、ボーカルや楽器のトラックが30前後。FXやグループトラック等が20弱。
各トラック、平均2本程度プラグイン挿しているだけ、ボーカルはみっちり挿すが、FXも軽めのやつばかり(良いリバーブやディレイはそうでもないが)。
こんな感じで、PCもWin10で中の上~上の下くらいのスペックなのに、完全にギリギリです。負荷見てるとちょくちょく100%を叩いている。
これで、下手にプラグインを追加すると落ちたりとか、再生すると特定トラックだけBPMが変わったり、とか。
あんまりトラックフリーズするのは好きじゃないが、そろそろ対策していかないと、と思案中。
EQやコンプなんて、無色透明でいいなら、DAWのやつで全く問題なかったりするもんね。WavesのAudiotrackチャンストでさえ大量に挿すと重い。(だから、今度のABILITY4の内蔵プラグイン強化は期待)。
負荷分散ソフトなんかを導入する前に、できるだけやれることはやってみるつもりです。(このテのだって、バグがないかといえばそうじゃないだろうし)
プラグインも、実用性を考えればあんまり処理が重いのはどうかと思う。そりゃCPU能力を大量に使えば音は良くなるんだろうが。理想は負荷レベル違いのエディションが用意されていること。気の利いたデベロッパーだとそうなっているのもありますね。
ワンコーラス版です。
TVアニメ「パリピ孔明」、各所で話題になっているようですが、今のところなかなか面白い。自分はアマゾンプライムで偶然見かけて見始めた。ストーリーの中心に音楽がある、業界物語。
諸葛孔明が現代日本・渋谷に転生、偶然ヒロインの歌声を聞いて、専属軍師、早い話マネージャーとして彼女を売り込んで成功を目指す話。……と書くとメチャクチャだが、孔明は文人としての一面もあったそうで、三国志ネタもちょくちょく散りばめられ、毎回なかなか凝った造りです。
このテでよくあるのはアイドルやバンド話だが、これはクラブが拠点の話で、クラブミュージックや洋楽系の曲ばかり出てきて、音楽的には非常にしっかりしていて安心して聞いてられる。萌え声ソングは出てこないので、音楽マニアが見ても面白いのではないかと思います。(音楽はエイベックス制作)
ステージが複数ある大きなクラブのライブに出られたのに、人気歌手の当て馬にされたり、中規模フェスに出ても新人なので隅っこ……こんな困難を、孔明の卓越した知略で乗り越えてファンを増やしていく。ラップもあるよ。
ライブの裏側や興行のリアルが垣間見えて、これは原作漫画はちゃんと取材してるな、と感じさせる。
(孔明、1話で既にブロックチェーンを理解し始めている…)
OPはエイベックス得意の、空耳日本語歌詞の洋楽らしい。EDはmihimaru GTの「気分上々↑↑」のカバー。(原曲は今聞いても刺さるような尖った感じだけど、これは角を丸めた感じのアレンジ、アニメのEDだから)
ヒロインが宅録で作曲するシーンもあるが、流石にMIDIキーボードやギターを弾くくらいで、DAWを操作しているシーンは今のところないようだ。
(以下、敬称略)
先日、サブスクで曲を聞いていて面白い発見をした。なんかのアルゴリズムの都合で、久保田早紀「異邦人」が出てきたんですね。おー懐かしい、と思って聞き終わって、そのサイトを閉じて、しばらく別の仕事してから、今度は違うサブスクサイトを開いたんです。そっちは先日書いたYOASOBIの記事の都合で、お勧めに幾田りら曲が出ていたんです。で、次に聞いてみた。
ここでふと気付いた。意外と、久保田早紀と幾田りらはシンガーとして似ている……続けて聞くとかなり似ているってことに。知っている人は二人の歌声を思い浮かべてみて下さい。
久保田早紀は、ちょっとハスキーでダークなカラーもあるが、そのハスキーさとダークさがないのが幾田りら。ブライトで影がない感じで、こう書くと違うようだが、声質や歌い方、何よりシンガーとしての佇まいが似ている……いかがですか?そう思いませんか?
幾田りらは、松田聖子の「SWEET MEMORIES」をカバーしたりしてるけど、前々からどこかで聞き覚えのある歌声だな……と思ってました。まさか久保田早紀とは思わなかった。(ご存知ない方へ、昭和の時代に一生を風靡したアーティストです)
お二人ともシンガーソングライターだし、ピアノとギターという違いはあれど、結構面白いところだと思ってしまいました。
当然、ソロとしてはYOASOBIとかなり違った路線だから、今後が楽しみ…というかお手並み拝見といったところです。
WavesのNxというプラグインがありますが、これはヘッドフォンでスピーカーの音場を再現するというもの。
スピーカーで聞くと、空気の中でL・Rの音が混ざるから、実はヘッドフォンで聞くのと違う感じに聞こえるんですね。(ソフトになる、といえばいいか)
実際使ってみると、なかなか面白い聞こえ方で、一応まあまあの再現度に思えます。
ヘッドフォンでミックスしている時、最終段にインサートして軽く確認するのには最適。「自然」な感じに音場が広がるので、バランスが取りやすい。(しかし、Nxでミックスの破綻を見つけたことはないなぁ。そのあたり、絶対に本物のスピーカーには敵わない)
前置きが長くなったが、このNxには面白い機能が付いていて、Webカメラでミックス中の自分の顔を写すと、自動で顔の向き&距離等を測定して、なんとスピーカーのシミュレーションに反映してくれるんですね。実際に聞いている時のように音場が変化します。頭を動かすと聞こえ方が変るわけ。
画面を見ているとサイバーな雰囲気で笑えます。
よくもまあこんな簡単な機構でそんなことを実現するもんだと思いますが、さすがにレイテンシ等も発生しており、完璧な自然な追尾にならないようだ。むしろ、しばらくやっていると違和感の方が大きくなる。
やっぱり、玩具のレベルだなあというのが自分の結論だけど、これで気付いたのは、案外ミックス中は身体を変に傾けたり、頭を左右どちからに向けていたりと、「正しい姿勢」ではないのだということ。変な発見をしたのであった。
(NxにはBLUETOOTHかの特製デバイスで追従する機能もある。こっちもレイテンシは出るらしい)
インタネのDAWであるABILITY3で音楽制作をしていますが、最近経験した不思議現象。他のDAWの方にも参考になるかもしれないので書いてみます。
サンプリング音源、ソフトシンセ、簡易ミックス用プラグイン(リバーブやイメージャー程度、軽いもの数本)、合計30トラックくらいのプロジェクト。だいたいミックス前、アレンジの完成時にはこんな陣容になっていることが多いです。
これだけならそのままバウンスして、すぐミックスに入れるのですが。
トラックの1~2本がハード音源をドライブしている場合は、その前に「レコーディング」が必要なんですね。ハード音源の出力をDAWで録音するわけです。
ここで問題発生。
なんと、録音を聞くと遅れが発生しているのです。レイテンシならまだわかるが、これがまあBPMが遅くなるという……。例えばBPM120の曲だったら、BPM115くらいで録音されてしまう。当然曲のラストでは全く合わなくなっています。
不思議現象ですね。どこかのバッファが足りないのか、それともPCの性能不足かと思うが、そこそこ高性能のWin10パソコンなのです。
重いプラグインや、ボカロなどを外してみると、多少は軽減するが、それでも同現象が発生。しびれを切らして全部バウンスしてからレコーディングしてみたが、それでもまだ遅れる。仕方なくその状態で、ハード音源のトラックをソロ演奏モードにして録音すると、ようやくジャストのタイミングになった。
(ここまで軽くしてまだ遅れてた、ってことはたぶんPCの処理速度不足ではないはず)
半年位前までは出なかった現象なので、たぶんどこかのアップデートでエンバグしてるんじゃないかと勘ぐっている。むろんWin10の方のアップデートのせいかもしれません。あとは当環境だけの独自現象か?(だとしたらイヤだなあ)
……などと考えていたら、ABILITY4が出るんですね。この件、直っているといいんだが。
ということで、まあなんかの拍子にノイズが入ることもゼロじゃないし、ライン直結=超優良環境のハード音源のレコーディングでも、最後まで確認した方が良い、という話でした。
(今回、何トラックもハード音源録音してから気付いたのでキツかった 汗)
YOASOBIの「夜に駆ける」を久々に聞いて気付いたが、これってイントロのド頭のボーカル処理で、ブレスを取ってないんですね(ミックスの話ね)。まず息を吸い込む音から始まってる。2発目もそうだった。
ミックス的には、あまり大きいブレスは取ってしまうことが多い。ということは、意識して残してある訳ですが、これがないとあるとでは印象が大きく違うはず。狙いは当たったのでしょうね。
全般的なボーカル処理でいうと、コンプでペタペタにダイナミクスを潰してある、それはもう見事に。変な例えだが食パン一斤がハムみたいな薄さなった感じ。現代的といえばそうだし、スマホのようなプアなリスニング環境ではこの方が歌は聞き取りやすいが、やっぱり音楽的には好ましくない、と思う。
(特にボーカルが非常に歌唱力あるので、勿体ない…) このあたりも、プロデュース的な観点から考えて、それが正しいということになったんだと思いますが。
一般リスナーの声を色んなところで見てて、特にこの曲のようなボーカルの感じが「歌が上手い」と言っている人が結構いて、それは驚いた。それは絶対違うからね、これはまあ「加工」ですよ。映像でいえばCGみたいなもんです、もう。実写映像とCGを混同してはいかんでしょう。
それで、ライブでYOASOBIがこの曲や(同じボーカル処理をしている)他の曲を演奏すると、ボーカルが非常な技量でブレスもガン無視のメロディラインを歌っているのに、「歌が下手」って言ってるんだよね(w)。
スマホ向けに音圧を爆上げした曲ばかり聞いている結果だと思うけど、こういう認識の一般リスナーが増えたら、それはヤバイと思う。大げさに言えば音楽文化が崩壊していくきっかけになる。加工と生を混同してるわけだから。
(オートチューンを掛けたボーカルを聞いて、この人は歌が上手い、って言っている若手芸人もいたな……。もしやケロケロ声で歌ったらウケるかも?)