月: 2021年9月

モデルナ2回目接種

 世間で言われている通り、2回目接種後に発熱・倦怠感来ました。打ったその夜は良かったのですが、明けて午前中にだんだん熱が上がり出した。最初ちょっと熱っぽいな、で36.8度。これくらいか……と思っていると、どんどん上昇。37.2 37.5 37.8……この段階で完全にヤバイと気付き慌てて解熱剤飲む。それでも効くまで2時間くらいかかるのですね。38.3 38.5 38.9……夕方にこれくらいで、どうしようかと思っていると、ようやく薬が効き始めて38.5。その後更に37.5で楽に。こんなに熱出したのは2-30年振り。しんどさをすっかり忘れていた。その後安静にして、念のため寝る前も解熱剤。翌朝平熱でひと安心です。しかし噂通り倦怠感は丸一日あった。
 結局身体の免疫反応だそうで発熱しても安心感ありますが、皆様もモデルナ2回目はどうぞお気をつけて。仕事や学校はできれば休んだ方が良いと思います(当方自営なのでその点は有り難い)。

 2回目でこの反応じゃ3回目は(あるとして)どうなるのか不安。できれば他の種類のを打ちたい。
 しかし、接種後の安心感は物凄い。気分的にかなり楽になりました。といってまだライフスタイルを変える気はないが。

「Youtube Music」のややこしさ

 楽曲を配信リリースしている人なら知っていると思いますが、「Youtube Music」って存在。もとは「Google Music」で、それなりに使いやすかったのに、他社のサブスクに対抗するためか強引にブランド変更&サイト移動させたんですね。たぶんYoutubeブランドで客を引っ張りたいという思惑でしょう。

 で、そのせいで非常にややこしくなったのですが、Youtube Musicで配信すると、配信用のアルバムジャケットを映した動画が自動的に作製されてサイトに載ります。いわゆる一枚絵の動画で、曲はもちろん配信曲です。
 この動画がYoutube Musicの中だけで完結しているならわかるのですが、Youtube本体の検索からもヒットするようになっているんですね。
 だからこちらもレーベル公式として同じ曲の動画をYoutubeに載せると、同じ曲の動画が2本あるように見えてしまう。
 更にややこしいことに、Youtube Musicの側からもYoutube本体の動画が検索で引っかかるようになっています。

 どうもこうしてみると、Googleもちゃんと二つのサービスの切り分けが出来ていない、というかわざと重複させているのかもしれませんが、どっちの側からもプレイリストに登録できるようだし、今ひとつ何をしたいのかG社もわかってない気がする。
(ちなみ、Youtube Musicの音質はあまり良くない。有料会員になるとよくなるんだろうが……)

 Googleも思い付きで始めたようなサービスは、過去にどんどん廃止しているので、これも正直どうなるかわからん、というのはある。どっかでテコ入れするんだろうか。
(とはいえ、少し前調べていたら、結構その有料会員は多いようです。業界5位くらいだったかな?)

 動画を作るような予定のない曲は、一応これで恰好はつくので、そういう利便性はあるかも。(こっちも広告入ります)

サンプリング音源の国別カラー

 楽曲制作してて気付いたんだけど、サンプリング音源にも国別のカラーが厳然としてあるね。国別といってもざっくりヨーロッパ・アメリカくらいの区別だが。
 普段使っている音源は欧州製で固めているけど(現在の制作環境だと皆そうなると思う)、そこへSoundironの音源を入れてみたんですね。(Traveler Organ、Reedオルガンの親玉みたいな奴で、かなり高品質)
 ミックスしてCDに焼いて色んな環境で聞いたみたんだが、どうもそのパートだけ音がクリアで明るすぎて浮いてしまう。気のせいかと思ったが違和感が拭えないので、理由を考えたら「ああアメリカ製だから…」と思い付いた。
 それでトラックにWavesのKramer Master Tapeをかましてみたら、いい感じにサチュレーションが掛かって馴染みました。

 Soundironが非常に高品質なデベロッパーなのは事実だけど(価格もリーズナブル、笑えるネタ音源も多い)、やっぱりアメリカだから、サウンドのカラーがクリアで明るいんですね。他の音源を聞いてもやっぱりそうなっている。
 で、現状の欧州勢の中に入れるときは、多少汚してやるといい感じに溶け合ってくれるようです。逆にいえば欧州の音源は独特のダークさと深みがある。
 このあたり、実際のレコーディングと同様、機材やエンジニアや空気感、更に風土や文化的な違いなんかもあるし、そのあたりは録音物でもあるサンプリング音源にも確実に影響しているようで、面白いところです。機材なんかほぼ世界共通で、なんならみんなProTools使っているのに、やはり違いは出てくる。
(こうやって考えると日本の音源は世界からどう見られているのか興味ある。今は有力デベロッパーもあるし。もしや独特の湿度感があったりする?w)

 Soundironのネタ音源はオモロイし、本気で作った楽器やコーラスの音源は非常な高品質で、UI設計なんかも使いやすい。サウンドのキャラさえ理解していれば、今後もっと使っていけそうです。

(ここのライバルになるのかなぁ? イギリスのSpitfireは、いかにもコテコテのブリティッシュサウンドだもんね←特に管弦楽系。比較するとよくわかる)

音源レビュー「Session Strings Pro2」

 例によってボヤっとしたレビュー(感想)です、まだ一度使っただけなので。

 音質はSSP1に比べて向上している気がするが、かなり大編成になったので(20数人)、Modernパッチを使っても、結構クラシカルな感じになる。というか、これ人数の問題というより録り方が大きいかもしれない。ちなみにデフォルトのプリセットしかまだ試していない。
 インターフェース周りは、整理されて使いやすくなっている気がする。でもまあこれも好みの問題か……。

 たぶんSSP1を置き換える製品ではなく、別の雰囲気を出したいときに使ってくれ、ということだろうか。1もそのままだとシンセっぽく聞こえることがあるけど、ちょっと設定を弄るとかなりいい感じになるので、こいつもパラメータを弄ってやれば変わるかも。

 とりあえず少し聞いただけで大編成だな、ってわかる音なので、普通のポップス曲には大仰すぎる気がします。それこそストリングスをフィーチャーしたバラードとか、そういう方面に合いそうだ。(一言でいって音が「強い」。他のパートの邪魔になる可能性がある)

 あと、チェロを鳴らしていて気付いたが、一部のアーティキュレーションで、ちょっと位相が狂ってるような音に聞こえるやつがある、ミックスすると。本当に狂っているのか、音質の加減でそう聞こえるのは詰めてないが、少なくも1ではなかった現象なので要注意。
(これが事実ならアップデートして欲しい)

 今のところ自分の中では、SSP1の再評価に繋がった使い心地です。

(NIにこの製品を供給しているe-instruments社ですが、国はどこだろうと思ってHP見たらCompanyのところに住所一切書いてない。音源デベロッパーにありがちですが。で、更に調べたら普通にドイツだった、まあクラシカルなのも納得)

北川大介さんとヒカリ真王子さん

 先頃行われた「第4回You遊ライブコンサート 北川大介と歌仲間」ですが、大成功に終わったようです。出演されたヒカリ真王子さんから、当日の楽屋写真が届きました。
 なんと、写っていたのは演歌歌手・北川大介さんとのツーショット。

 お二人とも感染対策は万全です。

 北川大介さんの最新曲「星空のツイスト」は日本クラウンより絶賛発売中。現代演歌はムード歌謡は言うに及ばず歌謡曲まで包有する幅広いジャンルになっていますが、こちらの曲も典型的な感じですね。

 実は「沢田あきらとハーバーナイツ」というグループが昔あって、そのご縁が北川さんとの間であったようです。ヒカリさんは沢田先生に師事されていた方なので。

 そして、そのハーバーナイツの代表曲のひとつが「東京待ちぼうけ」。

 この曲は昔からカバーがたくさん出ている、いわゆる玄人好みの曲で、自分も違う3パターンでアレンジさせて頂いて、そのうち2曲が既に配信リリースされています。こちらもぜひ。

(追記)ヒカリさんによると、北川大介さんはメジャー歌手なのに大変謙虚で物腰の丁寧な方で、自分も見習わなきゃと思ったそうです。流石。

映画『ブルーノート・レコード』観た

 アマプラで出てきたので早速観てみた『ブルーノート・レコード ジャズを超えて』、ドラマかと思ったらドキュメンタリーでした。言わずと知れた世界的なジャズレーベルの名門ですが、以前も書いたがドイツ移民のアルフレッド・ライオンが戦前のアメリカで設立したのですね。(映画では共同作業者としてフランシス・ウルフも登場した)

 といっても当時の関係者に綿密に取材して……という体裁ではなく、現在のブルーノートレーベルのミュージシャンやプロデューサーの証言を中心に、昔の記録(主に写真)を掘り起こして歴史を振り返っていく、という感じの映画でした。現在のブルーノートはヒップホップにも対応していて、DJとも積極的に契約して、彼らにはなんとサンプリングが「公式」に認められていたりする(w)。昔の音源が使い放題ってことですね。

 初めて知った面白い話もあって、最初期のブルーノートは本当に小じんまりとしていて、なんと録音はエンジニアのルディ・バン・ゲルダーの自宅で行なわれていた(自宅スタジオではなく自宅)。リビングを改造して壁を作って金魚鉢(コントロールルーム)にして、普通にゲルダーの両親も住んでいるんだけど、録音のときは静かにしてもらっていたらしい(w)。そこへミュージシャンが楽器を持って来てたんですね(たぶんピアノはあったんだろうが、ドラムスはどうしたのか…?)
 そのうちだんだん忙しくなるわ、バンドの人数も増えるわで、ゲルダーが自宅の隣に自費でスタジオを建てたらしい。だからブルーノートは自社スタジオというものは無かった。

 証言の中で、何度も登場するのが物凄い数のリテイクの話。20回という数字が普通に登場します。完璧主義者のライオンは、気に入るまでそのくらいのリテイクを要求し、ミュージシャンもそれに従った。絶対の信頼関係があったのでしょう。(ギャラも1回につきで払っていたはず) アートブレイキー&ジャズメッセンジャーズだったか、当時のメモを見ると27回リテイクした曲があり、採用テイクはなんと25回目。
(正直ここまでやるとアドリブもほぼ「造り」になると思う。譜面を見て演奏するのと同じ)

 現在のブルーノートの若いミュージシャンによるオールスターセッションの録音風景も映っていて、特別ゲストでハービー・ハンコックとウェイン・ショーターも参加、当然二人のインタビューもありました。
 ショーターさんはある時マイルスとフロントに立っていたら、「演奏に飽きないか?」と囁かれたらしい。「もう普通の演奏はいいだろ?(新しいことやろうぜ)」って。あと気付いたが、ハンコックさんはなんでも「いい話」にしてしまう傾向があるな。HH話法とでもいうべきものが確かに存在する(w)。
 この映画の白眉は、マイルスの物真似するショーターさんでした、こんなに面白い人だとは思わなかったですわ。

(ブルーノートもずっと磐石だったわけはなく、一度破綻しているんですね、これがなんと「サイドワインダー」が売れすぎで資金繰りが悪化……という、小出版社でもよくあるパターン。その後大手の傘下に入り、活動停止の時期もあるが、再び復活という流れ)

 初期のブルーノートは思っていたよりずっと小規模な制作体制だったので意外でした。そしてこれはむしろ、現在の宅録全盛時代を先取りしていたようなものですね。本当にゲルダーの家のリビングで録っていたのだし。
 口幅ったいですが弊社も心持ちを強くしました。