月別: 2019年6月

Wall of Sound

「Wall of Sound」について書いてみます。

 直訳すると「音の壁」ですが、要は上から下まで帯域を埋め尽くすようなみっちりとしたサウンド、ビートルズもプロデュースしたフィル・スペクターが得意としたアレンジ手法で、語源はここと言われていますね。
 ずっとこんな音じゃリスナーも疲れるかもしれないが、例えばサビのところでやると盛り上がって効果的です。ただ、フルアレンジされた曲が洋の東西で減って、ギターやピアノなど少数の楽器の組み合わせでトラックが作られるような時代なので、あまりピンと来る人はいないかもしれない。

(ひとつには、予算がなくて楽器を増やせない、という切実な事情はありそう。ならば打ち込みでやればいいよう思えますが、それは好まれないのですね、なぜか。過度の本物志向というか……実際は映画音楽などでも超リアルな打ち込みが使われてて誰も気付かないのですが。アイドル音楽なんてバックはほぼ全て打ち込みだしなあ)

 自分もこういうアレンジを好んで制作してますね、当然’70-80年代の曲はこういうタイプが多かったし。現状、予算がなくフルアレンジが減って、結果世の曲のテイストに多彩さがなくなり、それでリスナーが音楽から離れる状態になっているとしたら、哀しいなあと。もっと(生系の)打ち込みを積極的に使った曲が増えないかなあと思っています(当然、ここに制作屋が一人いますので)(笑)。

 で、まあ、その流れからいくと、世の中不景気な話ばかりではなく、中には運よくプロジェクトに予算がつくこともあるわけで、その時にどう考えるか、です。
 意地でも従来の少数の生楽器スタイルでいくか、それとも打ち込みでもいいから楽器を増やしてゴージャスにするか。
 例えば昔の曲を大切に歌ってきたアーティストさんは、新しいトラックの作成に躊躇するかもしれない。歌のイメージを壊したくない、という想いは当然だし、最大限尊重されるべきものです。もし尊重されてなかったら……それを蹴るのも一案、でも気に入らない部分を交渉で直してもらうのも一案。
 名曲のセルフカバーという扱いであれば、たぶんトラックが昔と違う解釈で書かれても、ファンは納得するんじゃないでしょうか。むしろそれはそれで喜ぶかも……今、少しそういう流れが来ているし。やっぱりPOPSがPOPSらしかった時代の曲は、今聞いても素晴らしいので。
 オリジナルが一番いいのはまず変わらないですし、ミーム(文化的遺伝子)を増やすという意味では、セルフカバーはあってもいい選択のように思います。

 ちょっと脱線したけど、結局打ち込みで作るにしろ、その曲の良さを引き出すようなアレンジでなければならないわけで、そこが発注者側としては心配なのかもしれない。わかってない人間に滅茶苦茶にされる可能性は、やっぱりある。その点昔はどのレコード会社もスタジオにアレンジャーが常駐していたりして、ストリングスやブラスも専門の演奏者がいたから、すぐにトラックを録音できて、品質が高止まりしていた。安心してWall of Soundだろうがなんだろうが制作できたというわけでしょうね。
 で、そんな心配をする位なら、いつものバンドメンバーだけの編成で安心できるアレンジにしよう、ってなってしまう。もちろんそれはそれでいいのですが、結果どの曲を聞いても似たようなアレンジばかりに、というのは音楽の可能性を狭めているような気がします。

 もっと積極的に、確信犯的に生系打ち込みを使ってサウンドメイクをしていくべき時代なんじゃないでしょうか。今のサンプリング音源はほんと芸術品といっていいレベルの品質だし。(特に欧州のデベロッパーが作る音源には素晴らしいものが多い) 
 といっていたら、もう「Bedroom Pop」という概念が出てきているようで、まあこれは長くなるのでまた今度。

チェーンソー第二弾~伐採は爆発だ!

 昨日は庭の木を切りまくりました、10本くらい。リョービの電動チェーンソーは本当に優秀や。慣れたら腕の太さくらいある結構な木でも、なかなかの速度で切れてしまう。
 ある程度の太さの木になると、水平に刃を入れていってはダメで、斜めに入れるなりして、どちらへ倒すか計画だてて切ってかないといかんな。で、上から斜めに切っているといきなり重力でドスンと木が落ちたりするんだが、倒れてこないんだなこれが。上の方がめっちり茂っているので、枝が他の木に引っかかってクッションになるのです(笑)。庭がジャングルなのに助けられた。
 それで、奥深いところの木から切っていって、だんだん外へ出る感じで移動して切っていった。
 さすがに今回は切り倒した木もある程度チェーンソーで解体したが、下の部分なんてまさに丸太(笑)。これで殴りかかったら人を●せるぞ、って感じの重量感。どんだけ育ってんねんうちの木は。
 ここまでくると庭の手入れじゃなく、正しく伐採。それでも所要時間30分くらいかなあ? もし人力でやっていたら、1~2本がせいぜいでしょう。文明の利器ってしゅごい。

 で、まあ、結果は庭の上の空間が広がって、本当にさっぱりした。地上1メートルくらいのところで切っているので、みっともないが、まあそれはいい。何本かの木は完全に電柱の高さになっていたから、これからの夏、台風で倒れて電線でも切ったら一大事なので。

 これでしばらくは大丈夫だと思っていると、1年後くらいにもう「あれれ」ってなるのが、植物の怖いところ。毎回思うが光合成だけでホントよく育つもんです。

 この一日でかなりチェーンソー使いとしてスキルを磨いたぜ。パンクバンドからギター解体の仕事が来ても、充分こなせると思う。……もうどこもやってないですか。そうですか。

仕事の周辺

 つい先日音楽制作をしている身として、大変喜ばしいことがありまして、嬉しいと同時に気が引き締まる思いがしました。喜びと責任の重大さで、アンバレンツな感じ。作曲家ですから、今後もこういうことは普通になっていくだろうし、ボヤボヤしている訳にはいかないぞと、改めて。

 今はもう、ひと通りハードやソフトを揃えれば、一人レコードレーベルみたいなことができる時代になので、逆に一人でできることが多い分、作業量も膨大になるし神経も使います。音楽的には上流から下流までタッチできて、抜群に面白いのですが、その分勉強しないといけないことも多いし、時間はいくらあっても足りません。

 で、まあぶっちゃけ、自分の音楽を追求したり制作を突き詰めるためには、他のことは全て犠牲になるし、むしろしなくちゃいけないわけで、寄り道している時間はないのですよ。(時間という意味では、自分もいい歳だから本当にないしねw)

 音楽をやればやるほど、やりたいことが増えて、曲想も湧いてくるし、もうこればっかりはどうにもね。本当に自分の中で溢れくる情熱を止めることはできません。たぶん死ぬ瞬間まで変わらないと思います。

 やはり自分は一人で音楽を創っていくのが向いていると思うし、これはもうカルマの類だと思います。バンドや制作集団でもまれて成長していく人もいれば、こんな男もなかにはいるさ、世界は広い。
 音楽に携われる幸せと責任をかみ締めつつ。

 で、また新たなアイディアの曲を書き始めていて。
 2年振りくらいに引っ張り出したカワイイヤツを撫でたり突いたりつまんだりしています(笑)。
 やっぱりVolca Beats、ええわー。自分にとってはCR-78と同じ雰囲気の素敵キッチュなアナログハード音源。
 オーディオIFの上に乗せるとちょうどピッタリなことに気付いた。

 ハード音源、揃えたい気もするけど、これも底なし沼だからなあ。DJとかを開業するなら別ですが……。FA-06からして、全然使いこなせてないからね。TR-808/909やTBの音色が入っていたのもすっかり忘れていた始末……。

 まあそんな感じの日々です。

コルトレーン大喜利

 ちょっと必要があって、ジョン・コルトレーンの「Giant Steps」をYoutubeで捜して聞いていたら、コメント欄が完全に世界のジャズ野郎諸兄の大喜利状態でした。

 ご存知のない方に、コルトレーンとはサックス奏者でジャズの巨人の一人、Giant Stepsとはテンポが比較的速いのにほぼ一音ごとにコードが変わるという高難易度曲です。また理論的にもかなり面白いことをしているのですが、これに即興演奏を乗せるというのはプロでも至難の業でした。
 この苦行ともいえる演奏、実際何度も録りなおしたそうですね、この時は極限までビバップのルールを追求する方針だったので。(これがモダンジャズの最初の限界、この後マイルスがモードを導入する)

 で、まあそんな高難易度曲なので、ジャズプレイヤーの腕試しに今でもよく演奏されているし、ぶっちゃけスタンダードの一つなのですが、プレイヤーにもリスナーにも非常に愛されている名曲なのですね。
 そんな曲のコメント欄がなんでこんなことに……。

Flanagan: What key are we in?
Coltrane: Yes.

トミーフラナガン「おれたち今どのキーにいるっけ?」
コルトレーン「イエス」(←キリストかと思ったらなんかネタ元があるらしい)

Me: i can make a song in 2 keys!
John Coltrane: hold my beer.

自分「おれは2つのキーで曲を書けるぜ」
コルトレーン「ビールでも飲めよ」(これも訳難しい)

This is ADHD in real life!

(この曲は)リアルADHDだ!

……とまあ、こんな感じ。残念ながら英語のジョークはどこが面白いか、わからんやつは全くわからんなあ。

 世界のジャズラバーの皆さんがわいわいやっている感じがして、それだけでも楽しいですが。まさかコルトレーンも60年も経ってからこんば場所でネタにされるとは、夢にも思っていなかったはず。
 こ、こるは、これは、笑いが、トレーン。
 お茶の間大爆笑ですね、ジャア今夜はここまでにステップス。

株~ぼちぼちでんな

 先週はぼちぼち儲けました。
 週明けに楽天株を買って、週末に売りました。200株、上下しつつも最終的には75円くらい上がったので、15000円の儲け。まあ相場師を気取っても自分程度ではこのくらいがせいぜい(w)。でも不労所得ですからね。
 楽天も、携帯参入のニュースで株価が大きく下がって、1200円から700円台まで行ったんじゃないかな?そこから戻していま1100円台。まあそろそろ定位置なんで、もうあんまり上がらないという算段。700の時に買ってれば一番儲かるのは当然だけど、これが下がってるときはなかなか怖くて買えないもんです。で、ちょっと目を離した隙に急速に戻したというわけ。
 楽天の三木谷CEO、なかなかやるな。ちなみに名古屋出身(笑)。IT系ベンチャーでは、孫正義を除けば、一番の出世頭ですね、球団まであるんだからなあ。

 内需株なので、トランプのツイート攻撃に関係なく株価が動くのが面白い。為替も関係ない。自動車、電機なんかは滅茶苦茶影響されますからね。

 次はAI関連株のなかでも顔認証や行動分析、そして仮想通貨で三菱UFJが今年後半、もしかするとクるかもしれない。(顔認証はもう暴騰したところあるが)
 こうやって、新技術の材料(話題)から、これに強い会社はどこどこで業績はどうだから、これは上がりそう、なんて調べているのも結構楽しいもんです。

 いまは日米ともに金融緩和でお金が余りまくっているから、本来なら株式市場に流れ込んでプチバブルになってもおかしくないんだけど、例によってトランプがいらんことばかり思いつくから、日米とも市場心理は戦々恐々といったところ(w)。変な方面からリミッターが効いているという。
 ただ、今後夏の選挙、オリンピックを控えて、政府は意地でも株価を維持すると思うから、いわゆる適温相場になってきそう。年金資金を株につぎこんでいるから、皆さんのっかるなら今ですぜ(笑)。

 含み損30万の相場師がお送りしました。

(といってたら、またトランプが中国を脅してるな。これでまた関係企業の株価が大揺れ。今は怖くて内需関連株しか買えない雰囲気)

YAMAHA CP80に別バージョンが

 何かの拍子にシャカタクの「Night Birds」の来日ライブがYoutubeで出てきて、懐かしくて見てました。イギリスのフュージョンバンドで、80年代に一世を風靡したグループですね、といっても世間的には前述の曲だけの一発屋状態ですが、インストバンドで一般の人まで知っているような大ヒットがあるんだから、まあとんでもない話。
(しかし、なぜインストが流行らなくなってしまったのか、本当に不思議)。

 といっても、このライブ’00年代のものですが、昔と結構グルーブ感が違うなこれ。
 まあこれはこれでいいんですけどね。

 で、Night Birdsなんで、ビル・シャープが本来ならピアノでメロを弾くんですが(念のため、吉幾三さんは別に出てきませんよw)。アコースティックピアノではなく面白い構成になっていまして。
 ここからがようやく本題(笑)で、なんとこれ、今どき往年の名機・YAMAHAのCP80でした。’70-’80年代に使われまくっていたあの電気ピアノですね、生ピアノと同じように弦が張ってあって、ピックアップで振動を拾います。アタック感の強い腰のある音なんですぐわかります。しかしデカい、重い、運搬時は二分割という、もちろん定期的にチューニングは必要だし、今世紀に入ってからは完全に絶滅したかと思ってましたが、ビル・シャープは拘りがあったんでしょうね。普通、もう電子ピアノを使うだろうから。

 これで結構すごいわと見直したんだけど(笑)、このCP80、アップになった時によく見ると、微妙に前面パネルのツマミ配置が違う。調べたら、なんとMIDI対応になってたバージョンが後期に作られていたんですね。CP80Mという品番だけど、どうもそれを使っているらしい。おお、流石やないかい。

 そして、メロだけはこのCP80Mで弾いて、その上の電子ピアノ、RolandのたぶんRD-800かその前の機種か、こいつでコード出して、その上にアナログっぽい矩形波が出せるシンセ、これはKORGだけど機種未確認、なんと日本の電子楽器メーカー3社の製品を使いまくりでした。やっぱりフュージョンは日本メーカーの力がないと成立しないよな、ってよくわかるキーボード構成ですわ。

 そんなこんなで、文句を言いつつ色々と楽しめた映像でした。
(もうYAMAHAにもCP80は補修部品はないって聞いたことがある。メンテはさぞかし大変かと。ビルシャープ兄さん、お疲れっす)

(追記:このMIDIはMIDI OUTで、要はCP80が超大型MIDI鍵盤になるというわけです)

チェーンソー体験記

 とうとう庭仕事にチェーンソーを使用した。やってやったぜ!ヒャッハー。どうしてもこれ言いたくなるね、むしろ枕言葉か。
 もうかなり前に買って置いてあったんだけど、使用の準備が面倒だったのと、説明書読んでたら、実は油が飛ぶらしいとわかって(後述)、まあやっぱり危ないこともあるし、ついつい後回しになってた。

 それでも、実家の庭がさすがに放置しすぎて面倒なことになってきたので、邪魔な木や枝は切ってしまえと、一発奮起しました。
 刃渡り(っていうのか)は30cm弱、リョービの電動のやつです、約1万円。
 これ、最初に油を入れないといけないんですね。自転車のチェーンとその点は同じ。タンクの中から、適宜油が補給される仕組み。
 チェーンのカバーを取ると流石に迫力ある。自転車のやつと違うのは、ギラギラ鋭い刃がチェーンの外周に付属していること。この状態でも下手に触ると怪我します。
 これが回転して、その時に油が飛ぶらしいので、汚れてもいいお古に着替え済み、延長コードを伸ばして庭へGO!

 エンジン駆動でない電動でも結構ずしっとした重み、両手で腰を入れてしっかり踏ん張らないと危険な感じ。早速細めの枝に当ててみると、面白いように切れる。ただ案外巻き込んだりとかあるので、細すぎる枝には使えない。よくある漫画のようなレーザーカッターのイメージではない、あくまでやっぱチェーンの回転で切れるもんですわ。
 太めの枝になると切り方も考えないと、下手に下側から刃を当ててしまうと、チェーンソー自体が木の重みに挟まれて動かなくなる。上からいかないと。
 また、案外刃が入らなくて跳ねたりするので、やっぱり安全な代物とは言いがたい。

 チェーンも横幅があるわけで、この部分で木を削り切っていくんですね、だから切りくずがたくさん出るのも判明、お陰で服が切りくずだらけに(笑)。
 今回は面倒だったので安全メガネしなかったけど、次回はちゃんとつけよう。

 そんな感じで第1回目の使用は大成功。まだ試運転なので狙っていた背の高い木は次回、その前に細い枝を多少枝打ちしておかないと。まだまだ庭師は修行中(?)、悪戦苦闘の毎日です。