少し前からの流れでTOTOの名曲「George Porgy」を、懐かしいなあと思いながら聞いていた。ちゃんと聞くのはそれこそ20年振りくらい。これ1stアルバムに入っていてシングルカットされ大ヒット、発売1978年なんですね。
意外に思ったのは、非常にシンプルなアレンジだったってこと。まずAメロからボーカルのメロディと、それをハーモナイズするピアノがユニゾン。B1になると、今度はギターまで単音でメロとユニゾンしてくる。この時点で、メロディをピアノ・ギター両方がなぞる形。ある意味素朴というか、しかし非常に効果的で美しい効果が出ています。
たぶんアレンジャーの意図としては、メロを楽器でも「歌いたかった」のでしょう。これがスティーブ・ルカサーとデヴィッド・ペイチですから、まあボーカルを超える表現力で、非常にハマっています。ただのロックバンドじゃないぞ、AORだぞってことを世に知らしめた名曲ですね。
(たぶん凡百のプレイヤーだったら、ただの陳腐なアレンジにしか聞こえないかも。プレイヤーの腕があってこその仕掛け)
やっぱりTOTOはとんでもない人達だ、ってことを再確認。そしてやはりこの頃ポップミュージックは一度完成しているんだなあ、と。
サブスクでTOTOのアルバム「ハイドラ」を発見、しばらく聞いていました。後にグラミーを取るバンドですが、当時から大人気で皆聞いていたなあ。今にして思えば、アメリカの洗練された新世代ロックバンドが出てきた、という感じですね。自分なんかはティーンエイジャーの時の直撃世代。
で、ギタリストのスティーブ・ルカサーが一挙にスターダムにのし上がったのですが、アメリカの超一流スタジオミュージシャンが集まったという触れ込み通り、というかそんなこと知らなくても演奏のセンスは抜群でした。
今の耳で聞いて思うのは、ギターもそうだけど、ピアノがとてつもなく上手いってこと。単純なテクニックを遥かに超えたセンス。デヴィッド・ペイチですが、こりゃお高いと思う(ギャラが)。
ボズ・スキャッグスのバックバンドが前身ですが、兄弟同士のメンバーが複数いたり、実は意外と血縁もアンサンブルに影響していたかも。
これ、ずっと80年代だと思っていたら、なんと1979年だった。これは新しいと思う、もちろん今聞いても古びていない。
ヒロイックファンタジー、今風に言えばRPGみたいな内容のコンセプトアルバムになってましたね。
AORバラードの名曲「99」も入っていますが、今からするとアルバム全体がもうロック寄りのAORだな、と。
ちなみにミキシングも神業で、ラウドなのにうるさくない、醜い音圧上げなんかとは無縁。なんでここから今みたいに退化しちゃったのか、って元凶はスマホですが。
43年前のアルバムが古びてない、むしろリファレンス、という。本当にこの頃の洋楽はオソロシイ。
(余談、「99」は、当時のインタビューだとわざと王女の名前を数字にしたラブソングだ、という話でした。ただハイドラはニューヨークを魔法世界に見立ててあるので、もしやマンハッタンの99th Streetに何かある?と思い、今回ちょっと調べてみた。ストリートビューで見ると、なんと通りの端に、とてもいい感じの教会がある。写真を見るとプロテスタント。たぶん何か関係してるんじゃないか)
Evening Ocean / Passive Physical Band

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内省的でアンニュイな夜の海(インスト)
リリース:http://dewridge-records.official.jp/release.html#016
シャンデリア・マレット (feat.なぐさ。) / ACTiVATE

いつしか世界はRPGに染まった――融合するEDMとAOR
リリース:http://dewridge-records.official.jp/release.html#017
弦央昭良の音楽プロジェクトACTiVATEの新曲、「恋するシティポップ feat.rina」が配信開始になりました。
大都会の片隅で、紡がれつつある物語――。フルオケが結ぶムード歌謡とCITYPOP
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(他、国内外の主要配信サイトでリリース)
(3/15 現在、アマゾンだけがあちら側の何らかの原因で登録未完了です)
(3/17 アマゾン配信されました)
なんと、怒涛の3カ月連続リリースとなりました。
3/15に配信予定、弦央昭良の音楽プロジェクトACTiVATEの新曲、「恋するシティポップ(feat.rina)」のジャケットです。

シティポップへというジャンル全体へのオマージュ。期待の新星シンガーrinaさんが歌います。
リリース: http://dewridge-records.official.jp/release.html#014
ACTiVATEのページ: http://dewridge-records.official.jp/artists/activate.html
弦央昭良の音楽プロジェクトACTiVATEの「錆色ペイロード feat.すいむ」、
MV公開しました。
寺尾聡さんの「ルビーの指輪」がラジオで掛かっていたので久々にちゃんと聞いたが、今更ながら本当に名曲です。シティポップというか、たぶんそれが進化・深化したAORというべきでしょう(実際昔はAORの代表曲の一つと言われてた)。
ボーカルはもちろん、サウンドもアレンジも本当にスタイリッシュで格好良い。そして歌詞はズバリ「物語の世界」。好きな女性にルビーの指輪を渡したが……というのは寺尾さんの実体験ではないはずなので。
で、作詞・作曲も寺尾さんだと記憶していたのですが、今回調べたらこれは間違いで、作詞は大御所・松本隆さんではありませんか。職業作詞家の手になる、まさに物語の歌詞だったわけです。
(余談ながら、この曲に登場する女性はちょっとプロっぽい。当時から思ってた(汗) たぶん指輪は売られたはず?)
Wikipediaで調べると、この曲は1980年発売。正にバブル時代の始まりに、こんなAORの名曲が出てきたわけです。当時は高い宝石を女性に贈ることも、(婚約以外でも)珍しいことではなかったはずです。しかしこの男性は振られて2年も引き摺っていたり、ちょっと情けないよね。
アレンジとキーボードは井上鑑さん、他にもギターの今剛さんドラムスの林立夫さんを始め、錚々たるメンバーがバックを固めています。今改めて聞くと、結構ライブ感のあるアレンジと演奏だな……と。きっちり計算して作ったアレンジワークではなさそう。それが非常に楽曲に良い効果をもたらしているように感じます。
こういう大人が聞いてもハマる曲って、今はなかなか少なくなりました。世の中には絶対存在するはずだけど、ヒットまで辿りつかない。寂しい限りです。これが160万枚売れたんですから、当時のリスナーは皆耳が良かったよ。
自分はまだティーンでしたが、それでも滅茶苦茶カッコイイ曲だなと思ってました。周りの子たちも皆聞いてた。その意味では若者から大人まで鷲掴みにされた名曲です。
Dew Ridge Recordsのサイトで、インタビューの第2回を公開しました。
第2回 すいむさん(シンガーソングライター)
「無理やりブルーノ・マーズを歌わされて…」
インタビューの第2回は、音楽プロジェクトACTiVATEの第4弾シングル、「錆色ペイロード」でfeatボーカルを担当したすいむさん。往年のボズ・スキャッグスを思わせるような、ちょっとアイロニカルなテイストのユニークなボーカルです。シンガーソングライターとして、自身の音楽プロジェクトも展開されています。
→続きはこちら
http://dewridge-records.official.jp/interview/iv2.html
弦央昭良の音楽プロジェクトACTiVATEの新曲、「錆色ペイロード feat.すいむ」が配信開始になりました。
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