カテゴリー: 音楽一般

続・お宝雑誌発掘

 実はひとつ前に書いた80年代の音楽雑誌「KB Special」の件、翌月号も見つかりました(1988/6)。2号続けてCASIOPEAの最新アルバム「EUPHONY」が特集されていたのですね(それだけ音楽的にも面白い作品だったといえそう)。
 紙面に登場されているのは……

 当時のトレンディードラマに出ていた俳優さんです、って言ったら今の若い子は信じますね(w)。
 もちろんリーダーでギタリストの野呂一生さんです。今も昔もカッコイイ。ここで色々書くのも恐れ多いですわ……。文字通り日本を代表するミュージシャンのお一人です。

 ギターのコードプレイで、テンションノートがハイに行くほどコードの機能が強くなるって話。キーボードとの比較で、どうしてもボイシングに制限が出てくるので苦労するって話。作曲のとき、転調はするが基本となる調の調性感は大切にしているって話。あまり転調してやろうと思って転調しないそうです、あくまで楽曲の流れを見て、一時転調とか臨時転調とか。(やっぱり、これがカッコイイのですね)
 前回も出てきた「m7(b13)」は野呂さんが発明された表記とのこと。

 実はこの特集だけでなく、別の新製品紹介のページでYAMAHAのMIDIギターシステムG10のレビューがあり、そこで野呂さんが実際の利用者として登場されています、
 このG10、「EUPHONY」の中でも使われていたのですね。「SENTIMENTAL AVENUE」や「SOLID SWING」でTX802やRoland D-50をドライブしていたとのこと。G10は純粋にMIDIコントローラーに絞った製品で、今のようにピックアップでギターとしても使えるものではなかったようです。またハマリングオン等、細かいテクは拾えなかった。ただしチョーキング等でクォータートーンを出すのは可能だったらしい。

 この号、表紙は坂本龍一さんでした。当時からオーケストラと共演するスタイル。もうこれだけでも30年以上の積み重ねがあるってことになりますか。

 そしてKORGからは驚異の新製品が……!

 うーん物凄い時代だったよ、80年代。実はこの頃の音楽雑誌は一杯実家に取ってありました。また面白い記事があったらシェアします。

新表記法: 4度堆積和音

 雑誌の音楽理論の記事を見ていて思ったこと。フュージョンやジャズはやはり4度堆積和音の利用頻度が高く、だからこれらの音楽をずっと聞いていた自分も、知らず知らすのうちに馴染んで好きになっていたんだな、と。
 ボカロ曲を書き始め、コードを自分で決められるようになって(最初は、なんとDAWの自動判定機能に頼っていた!←メロから判定)、結構初期からsus4コードが好きで、なんでこんなに惹かれるか分からなかった。結局既存のコード体系のなかで、一番4度堆積と親和性があるコードだからなんですね。なんせ4度の音がしっかり入っている。
 そしてこいつは、メジャーでもマイナーでもない不思議なフレーバーで、ちょっと浮遊感があり、オリエントな雰囲気もある面白いやつでもあります(作曲勢の皆様は先刻ご承知ですね)。
 昔のポップスなんかだと、「Csus4 | C 」みたいな進行が常套句だったのですが、自分は結構知らん顔して他のコードに進んじゃったりとか(笑)、理論知らないうちからやってましたが、これは正しかったのだと後に知りました。現代曲だとそういうのは結構ある、違うsus4が連続したりとか。もう独立した和音のようなっている。これなんかも、たぶん考え方としては4度堆積の方から引っ張ってきたと思っていいのでしょうね、あちらは明確なコードケーデンスもないから(むしろ既存のケーデンスに組み込まれていない、という言い方のほうが正しいか)、どうやら感覚的に使う世界のよう。非機能というより脱機能っていう感じですかね。自分も曲では結構こういう使い方です、昔よりは控えているけどw こうやってちょっと解析不能なところを作っておくと、やっぱり曲のアクセントになって面白いんですよ。

 まあそれはともかく(長い前置きだw)、音楽理論(コード理論)は3度堆積和音を主眼に考えられているから、ここに4度堆積を持ち込もうとすると、コードネームの表記に非常に苦労するわけです。それでも皆さん、なんとかかんとか既存の和音の展開形を使うことで、4度堆積を表現しているのですが、いかんせんやはりパッと見わかりにくい。譜面にコメントで書いておくという方法もありますが、できればそろそろ4度堆積を表すコード表記を考えてもいいんじゃないか、とふと思いました。まあこれが必要なのは、フュージョン&ジャズ業界が中心になるのでしょうが……。オンコードだのオミットだの、オプションがたくさん付いてしまう現状を、なんとか打破できないか、というひとつの試案です。

 例えばCからの4度堆積

    C-F-Bb

 こんな和音があったとします。既存の表記だと「C7sus4 omit5」ですね。
 これを、CM7とかCmとかと同じく、簡単に書きたい。
 だったらQUAD(ラテン語で4が語源)からもってきて、4度堆積和音には「Q」を付けてはいかがでしょうか。
 「CQ」です。若干アマチュア無線を思い出しますが、それならCMだってコマーシャルですからね。
 今のは3和音(トライアド)でした。4和音(テトラド)の場合は、「CQ#9」あたりがよろしいのではないでしょうか。4音目が#9になるので。

 この表記が良いのは、ひと目でベースになる音がわかること。CQならCだし、FQならFです。いかがですか?
 もしかしたら、というか絶対こういうことを考えている人は世界のどこかにいると思うのですが、自分が知る限りでは見当たらないので、とりあえず提唱してみました。
 今後4度和音が理論に組み込まれていく(というか、モード理論とかあるけど)過程があるなら、絶対に簡便なコード表記は必要になるはず。

 まあこういうのは広まらないと意味がないので、このローカルブログで言っていても仕方ないのですが(笑)、とりあえず、自分はこの表記で便利になるかどうか、自分で書いていく曲では使ってみてセルフ人体実験してみることにします。DAWのコメント機能でスコアに入れればいいだけだからね。何か新しい知見が生まれるかもしれないし、そうなったらまた報告します。

(世の中には5度堆積ってのもあるそうで、こっちは表記するとしたらPentaのPかな?)

(何か致命的に変なこと書いてないか、ちょっとドキドキ)(笑)

お宝雑誌が発掘された

 実家で古い雑誌を整理していたら、お宝(もちろん音楽的な意味で!)発見。
 ちょっと若手芸人感のあるこの方、どなただと思います?(色々と各方面で怒られそうだなぁ…)

 キーボーディストの向谷実さんでした!(すいませんすいません、土下座←大汗) 若い!細い!黒が似合う、カッコイイ。

 すごいなあー、弾いてるのモロにDX7ですね。ビンテージでも何でもない、現役機種だった頃だから。なんとこの雑誌、1988年5月号。リットー社の「KB Special」(今は休刊)。32年前ですよ。ほぇー。

 当時、CASIOPEAの最新アルバムだった「EUPHONY」にあわせての特集で、リットーの雑誌なので理論的に踏み込んだインタビューが載っています。それによると、「m7(b13)」がバンドサウンドにとって重要なファクターになっている、とのこと。4度堆積コードです。これは半音下降のような進行でdimの代わりに使っても、かなり上品で良い響きになる、と。
(しかし、当時読んでチンプンカンプンだったけど、まさか自分が理解できるようになるとは思わなかったw)

 他にも当時のCASIOPEAライブでのキーボード構成とか、巻頭にカラー特集で。まさにお宝中のお宝。こういうものは秘蔵して誰にも見せません(笑)。なんでも価値ある情報をシェアすると思ったら大間違いだよ。秘匿してライバルに差をつけろ!違うか。

 他の記事で、当時新進女性シンガーソングライターだった方のインタビューもあって、のけぞりました。LAレコーディングの6枚目新作アルバムの話。カラー写真、今と変ってないなー、驚異。32年経ってるのに、本当は絶対おかしいでしょ?
(しかしこのインタビュアーは、今読むと少し悪意がある気がする。ピアノは何曲弾いたの、とか、アレンジはどうしたの、とかやや詰問調。若手苛めって気もしないでもない。アーティストさんも大変だ。なおMajor7thコードがお好きということですw いいっすよねー)

 もう永久保存版ですね、ダンボール箱にしまい込んでいたので状態も良いです(外気に触れず酸化しない)。他にも清水信之さんや久石譲さんの連載とか、デヴィッド・ペイチとか。
 いやー、しかしびっくりしましたわ(w)。

(追記:まさかここを読んでいる人で向谷実さんを知らない人がいるとは思えないけど、日本を代表するミュージシャンの一人でっせ。最近では社長業の方でもよくメディアに出ておいでです)

面白ソングの系譜

 今少し思っていることをつらつらと。昔は面白ソング系の歌がいくつかあって、確固たる市民権を得ていたと思うが、今はほぼ消えてしまったなあ、と。いわゆるコミックソングではなく、発想がコミカルで面白い歌ですね。それでいて真面目なテーマを歌っていたりして、一粒で二度オイシイ的な。こういうのは邦楽だと歌謡曲とか、ムード歌謡にはよくあったと思います。洋楽だと、具体例としては……うーん、あんまいい例ではないかもしれんが、J・ガイルズ・バンドのCENTERFOLDとかね。ビートルズのLSDのやつとか銀の斧とか、まあすぐ思いつくだけで幾つかある。
 いまのJ-POPは非常にシリアスで、生真面目になりすぎている感はあるかもしれません。ポピュラー音楽はエンタメだね、ってところを忘れかけている気がする。

 で、まあ、配信でとある曲を聞いたらこの面白ソングだったので感心した、って話なのですが。これってセンスいるよな、って思う。一歩間違うとただの悪ふざけになっちゃうし。
 実はこれ、プロトタイプを聞いたときは、あんまり買ってなかったのですね。これだと芸人さんだよなあ、なんて失礼なことを思っていた(笑)。ところが、ちゃんとプロデューサーさんが引き受けて仕上げると、これが見事にセンスのいい面白ソングになっていて驚いたと、そういう話なのですよ(w)。やっぱりどんな優秀なシンガーソングライターさんでもプロデュースは必要だなあ、って思った。(自分で出来る人はいいのですが、一般的に自分を客観視するのは難しいと思う)
 心が裸になっている歌は、やっぱり聞き手に色々と刺さりますね。

 あっ、面白ソングはほぼ専門にやっている方々もみえますね、しかも売れているし。とすると、あんまり心配する必要もないってわけか(w)。
(去年、自分も面白ソングを書かせて貰いました←リリース済)

 こういうのは歌詞も難しい、悪ふざけになったり、逆に説教っぽく?なったりしないよう、歌詞も「音」であることがわかっている必要がある、実際作詞してるときは考えてませんが、これは音・語呂が悪いなって言葉は避けるもんね。

 POPSはエンタメ、ってところは、いつも忘れないようしていたいと思います。

メルカリ

……あっ違うメリクリだ。死語もキマって掴みはオッケーだぜ。

 ところで遅ればせながらお花ジャケットの新作、拝聴させて頂きました。とてもパーソナルな世界が感じられるアルバムで、メジャーの、たくさんのスタッフが関わった、いかにも「プロダクション(製造/製品)」な作品からは対極にあるような、アーティストさんの息遣いが聞こえる盤。手工芸感のあるアルバムと申しましょうか、それだけ表現していることが近くに感じられて、これは興味深かったです。
 バラードが中心なので、といっても大編成のアレンジではなく、ピアノ主体のバッキングの曲も幾つかあったりして、そこはよりパーソナルな感じを高める結果になっているように思えます。弦や木管は生なのですねー、あれーこのお名前はどっかで見たなーとか(w)。
 名前といえば、ギターはゲストプレイヤーを迎えていますが、The Alan Parsons Projectの方とか、Duran Duranと演っていた方とか、ブリティッシュ系のギタリストが非常に良いプレイをしてますねー。よくこんな上手い人見つけたなと(w)、そこも感心しました。
 ロビーの曲、新編曲も面白い。アレンジの妙が感じられます。
 ベストトラックは、たぶんアルバムの趣旨からは一番外れているんでしょうが、自分はピンクとブルーの曲でした。いいですねー、これは’80年代ロック。メロもキャッチーだし、普段はこういう曲を歌ってないところも良い。このギターは、ハードロックでもメタルでもないし、もちろんR&Bでもジャズでもない。まさしく絶妙、メロウな’80sロック。
 セルフプロデュースの良さが出た、元祖ベッドルーム・ポップとでも呼びたくなるアルバムでございました。いやこれはベッドルームAORか。見事にアーティストさん独自の完成された世界。以上僭越ながら小文謹呈。

CDが溜まってきた

 山積みの蔵書の類をかなり処分して安心していたら(といっても、まだ半分くらい残っているがw)、今度はCDが増えてきました。困ったもんだ。
 本も一部はスキャン代行に出したりしたが、結局その程度の本はPDF化しても2度と見返さないですね。

 CDの方は、聞き終わったコンピ等は必要なものだけデータに吸い上げて捨てるにしても、昔から持ってたやつでも、もう聞かないなあ、ってのは出てきてます。例えば童謡関連のやつ、一時期集めていました。あれは児童合唱団の歌唱のが多くて、それが実にいいんですね。澄み切った穢れなき少年少女の歌声、っていっても日本の児童合唱団はほとんどが少女だけど(これは世界的にみても特異だそう、海外は少年が主流)。
 バブルの頃のCDで、J-POPを歌ったものもあるけど、児童が歌うと面白いっすよ、歌詞の意味が全然違ってしまう。例えば「濡れた瞳」って歌詞があるとして、普通大人が歌えばそこに背景とか色んな意味が備わってくるじゃないですか? 児童が歌うと、ほんとに物理的に「濡れた瞳」w(雨かシャワー?)
 あと日本は歌唱技術が異常に高いのも特徴。アニメや特撮の主題歌・挿入歌でプロとしてレコーディングも多いからね、有名どころの児童合唱団は。

 まあ、そんなのがあるとしてもよほどのもの以外はさすがにもう聞かないなあ、と。吸い上げたら童謡コンピは断腸の思いで処分していくしかない。(合唱団単独名義のやつは捨てないが)
 本で懲りたのに、またCDをこれ以上コレクションし始めたら大変なことになる。実はレコードは少しまた集めてしまって、ヤバイと思っています。しかしCD化されてない音源もたくさんあるんだよなあ。昔買ったやつはもうお宝だから捨てられないし。

 とりあえず、置き場所を決めて、そこからはみ出すようになったら整理、って方式にしていこうと思います。
 この難局をポジティブ思考とユーモアで乗り切るぞ。

 もちろん最近買っている、先鋭的アーティストの皆様のCDは別腹で永久保存っすよ(w)。

さりげない冒険的ミックス?

 例によって古い洋楽コンピのCDを仕入れて聞いていたら、またもや面白い発見。AORベストという、まあ名前からして80年代あたりの曲しか入ってないやつですわ(w)。

 クリストファー・クロス、この人は非常に美しいボーイソプラノのような歌声のアーティストでしたが、その大ヒット曲「セイリング」。アンプを通しただけのようなナチュラルな音のストラトのアルペジオが印象的な曲です。このストラトが手動ダブリング(つまり2回重ねて弾いている)なのは知っていたけど、今回じっくり聞いてみたら、大編成のストリングスがかなり面白いミックスなのに気付きました(チャンバーオケくらいの陣容)。
 だいたい定石だと、こういうストリングスはスケール感を出すために左右一杯くらいに広げて迫力を出すじゃないですか? こいつはなんと、モノラルか、ってくらいに中央に寄せてあって、これがまた曲全体のサウンドの中で非常にハマっててカッコイイんですわ。逆転の発想。
 この曲は、ちょっと内向的というか、インナーワールドな哲学的な詩の曲でもあるし、アレンジもそうなので、これはミックスした人がわかっててやったんだろうなあ。ちょっとクラシカルな感じがイイネな弦でもあります。

 こうなってくると、今時の派手なミックス処理でなくても、こういうさりげない処理だけでも(定位変えただけなので)、もう立派にアレンジの一要素だなあ、と思えてしまいます。
 これはリアルではありえない定位、逆に他の楽器、例えばドラムのタム類は定石通り派手に左右に振ってあるし。ミックスをするときはついリアルに引っ張られがちだけど、あまり固定概念に捕らわれるのも良くないなあ、と思った次第。
(リアルだと弦だけ50m位奥にいたらこういう音場になるか?w)

 今月に入って急に気温が下がってきました、年末年始お忙しい方ばかりだと思いますが、皆様もどうかお身体にはお気をつけて。

深夜にテレビを見ていたら

 ETVで坂本龍一さんが出ていらして、たぶん音楽制作周りのドキュメントだったと思うけど、自宅スタジオらしき場所での不思議な光景。坂本さんがシンバルを2枚持ちながら、雰囲気のある家屋の廊下をやってきて、階段を下りて地下のスタジオに入っていく。(たぶんニューヨークのご自宅兼スタジオでしょうか?) スタジオ内で、スタンドに乗せたシンバルの端に、バイオリンの弓を当てて「弾いて」鳴らす。実に不思議な音でした。鳴ったシンバルを指で触ってミュートしたり。
 あと大き目のグラスにマレットをこするように当ててその音を探ってみたり。
 譜面を書くときはスタインウェイのピアノの前なんですね。DAWでなく鉛筆で五線譜に。といってスタジオ内にコンピュータもありますが。シンセも、あれはプロフェット6かなあ?電源入っていたので、すぐ音が出せる状態。
 このスタジオもほぼメジャーレーベルのスタジオのような設備。もちろんスタッフは雇われていると思いますが、これを運用・運営していくのはかなりの労力が(そして資金も)かかるだろうなあと、いらぬ心配を(w)。
 あ、あとエレキギター(ストラトかジャズマスターだったか)を、探るように弾いていたり。
 坂本龍一さんといえども、こうやって着想やら曲想を練る時間には、様々なことを試されるのだなあと、ほんの数分見ただけの印象ですが。時間がなくてそこしか見られなかった、しかも音を絞っていて台詞の部分をあんまり聞けてない。残念。
 再放送があったら見てみよう、と思って調べたら、これなんとドキュメンタリー映画だったのですね。「CODA」というタイトルでした。
(前半憶測で色々書いてしまったが大丈夫かなあw)

 音楽制作は究極的には孤独な作業なのだなあ、と断片的な映像だけを見ていてもわかる構成でした。まあ今の時代、だんだんそうなってきた、ともいえるかとは思いますが。結局昔の作曲家もピアノに向かって一人で作業していたわけです。
 最終的には、突き詰めたところからしか、曲は湧いてこないのではないでしょうか。ふっとフレーズの断片が浮かぶときも、たぶん間違いなく独りでいる時。面白いですね、これほどまでにたくさんの人々と長い人生で関わられてきた大作曲家・プロデューサーなのに、制作のほんとの現場では孤独に音楽に立ち向う。
 様々なことを考えさせられました。

エロいミュージシャン

 何気なくYoutubeを見ていたら、原信夫とシャープス&フラッツの「シング・シング・シング」の動画が出てきて、これは見たい!とクリックしました。

 演奏は流石、もうビッグバンドジャズの最高峰という感じですが、コメント欄の皆さんが「エロい」って言っていて思わず笑ってしまった。曰く、大人の色気が溢れている、中高生が頑張ってますみたいな演奏とは大違い、どうやったらこんなにエロくなれますか、だそうです(w)。
 確かに、この円熟のプレイ、言われてみればエロいとしか表現しようがない。シャープス&フラッツは2010年に、バンマスの原さんがご高齢になられたこともあり活動停止していますが、若い子たちにネットでこんな風に言われていると知ったら、原さん始めメンバーの皆さん喜ばれるだろうなあ、と。
 しかし大人の色気とは、まさに言い得て妙。コメントは楽器をやっている人が多そうな印象だけど、だからこの演奏の価値が伝わるんでしょうね。
(海外から英語コメントも一杯!やっぱりこの凄さインターナショナルですわ)

 シャープス&フラッツはジャズナンバーだけでなく、歌伴も超一流だからなあ。こんな人たちが歌謡曲の伴奏をしていたんだから、そりゃ曲も売れるわけっすわ。
(ちなみに、インスト曲をやるときとは別の難しさが歌伴にはあるようで、必ずしもいいインストバンドが良い歌伴ができるわけでないようです。別スキルということです)

 そういえば美空ひばりが20代のときに吹き込んだジャズアルバムがあるんだけど、これ最初ラジオで聞いたとき、英語の発音も綺麗だし、「ん。ドリス・デイかな?にしては録音が新しいな」と思ってて(w)、まあ美空ひばりさんと知って仰天したんだけど(本当に天才!)、伴奏なんかどう聞いてもニューヨークの超一流ビッグバンドとしか思えなくて。もちろんシャープス&フラッツでした。ジャズマニア捕まえて音聞かせてクイズ出したらいいと思う、絶対わからないですよ。本格ジャズシンガー&東海岸ビッグバンドそのものなので、この録音は。
 いやーレベルが高い人には同レベルのバックバンドがつくもんですよ。すごいよね。

ビートルズを聴いて育った世代

 「ビートルズを聴いて育った世代」の音楽を聴いて育った世代…。はい、まあずばり我々くらいの世代ですねえ。ややこしいけど、自分が高校生くらいの時は、ビートルズはリバイバルで流行ってました。といってまだ解散から10年程度しか経っていなかったが、もう古典扱いだったなあ。当時既に神格化されており、ジョンがあの時こう言ったとか、アビーロードの真実はこれだとか、色々とドヤ顔うんちくがメディアに載ってました(キミも友達に差をつけろ!的な←昭和だな)

 自分はELO(Electric Light Orchestra)という英国ロックバンドが好きだったのですが、ここの盟主ジェフ・リンも、当時そんなこと言われてなかったのに、渡米してなんとジョージ・ハリスンをプロデュースして大ヒットさせてからは、度々影響を取り沙汰されるようになった。確かにR&Bっぽいロックとシンセ+クラオケの融合という、ある種闇鍋サウンドは、最後期のビートルズに通じるものがあったかも(あるいは続いていたら…)。
 QUEENなんかも影響下ですね、どっちも英国だし。ただね、その種の言説はビートルマニアの方々が昔はよくしていたが、贔屓のひきたおし的な面もあって、「ビートルズも」聴いて育った、というのが実際は正解なような気がする(w)。

 まあ60年代洋楽ってのが特別なものだったはわかりますが…。それっぽい2枚目の白いやつが、結果についてはアーティストさんが必ずしも満足してるわけじゃなかったと聞いて、そうかと。今聞くと面白いけど、商業的に考えたら当時のリスナーは驚きますわな、それは。業界でも同じ反応だったとのこと。プロデュースは難しいなあ。

 そういやELOはシンセのサウンドセンスも抜群に良かったなあ、きらびやかな音が印象的、他のどこのバンドでも聞けなかったような音。一度音楽界がデジタルシンセショックに見舞われた時(デジタル導入期)、従来のアナログ機の音が全部古臭く感じられた時代があったのですが、そんな中でもELOの音だけは全く色褪せず。バカ売れしていたバンドなのでスタジオワークの時間は少なかったはずなのに、一体どんな魔法を使ったのか。これなんか、ビートルズに同じことをやれといっても無理でしょう(w)。5人目、あるいは6人目を召喚するしかない。
 ELOはどんな機種を使ってたっけか? ARPの名前はどっかで見たがする。あと、ブリティッシュロックバンドらしく、KORGも結構使っていたような(いぶし銀で太い音が英国の好みに合うらしい)。
 わてもシンセ教室に通って早く音を出せるようにならなくちゃ。LFO→VCO→VCF→VCA←ADSR 今度のシンセはなんと2VCOで和音が出るらしいぞ。ようやくカセットデッキでピンポン録音しなくて済む。ヤングにわからない話でごめんね。
(昔は楽器屋主催のシンセ教室がよくあったんだよなあ、もちろん購入を期待しているわけです、結構な値段だったので。今のソフトシンセじゃ値段的に合わないよなあ、全部オンラインの動画コースになるわけだw)