月: 2022年3月

インタビュー第3回公開

「恋するシティポップ」で、featボーカルを担当したrinaさんのインタビューを公開しました。

 インタビュー第3回は、音楽プロジェクトACTiVATEの第5弾シングル「恋するシティポップ」で、ムード歌謡からシティポップまで移り変わる曲調を、見事に歌で表現したrinaさん。ハイトーンの透明感や癖のないストレートな歌唱は彼女独自のもの。気鋭のシンガーrinaさんにお話を伺いました。

http://dewridge-records.official.jp/interview/iv3.html

あの難曲を堂々と歌いこなした力量はどこから来たか。それがわかります。

(rinaさんにつきましては、近々別のニュースがありますのでお楽しみに)

ミックスの気付きシリーズ

 アナログモデリング系のチャンネルストリップを結構使っていて、具体的にはWavesのSSL(G/E) Channelだけど、以前も書いたがこれは結構はっきり「色」がつくので、ポップス系には迫力が出ていいんですね。
 ただ多トラックで使いすぎると、音が濁るみたいな現象が出てきて、ミックスに透明感がなくなりますね。(というか、なんだか落ち着かない奇妙な音になる)
 一種のサチュレーターと言ってもいいんじゃないだろうか。サチュなら全チャンネルにかけるという人は(多分)いないだろうけど、チャンストはつい便利だしどんどん使ってしまって、気付いた時にはマスタリング後の最終段でなんでこんなにぼやけているんだろ……と悩む結果になる。
 今回、それがどうしても曲調に合わなかったので、チャンストの大半を普通のコンプやEQに替えてみたら、音がクリアになって驚いた。
 なんでも適材適所だなあ、とは思うけど、下手をするとABILITYの組み込みEQやCOMPやサチュで足りて、一体なんなんだ、と思ってしまった。これで間に合うならプロジェクトは非常に軽くなる。
 ただし、確かに「マジック」はなくなるので、そこは外部の良質なサチュを挿すなり、ステムに色づけ系コンプやEQを通すとか工夫がいるかも。(あるいはマスタリングの仕事か)
 アナログモデリングを有り難がるのもホドホドにしないとね。それより基本に忠実に腕を磨いたほうが、最終結果は良くなる。

フレッテッド・バイオリン

 本当にふと、なんだけど、楽曲にストリングス・セクションのアレンジをしていて、そういえばバイオリン(と同系統の弦楽器)は、フレットレスだなあ、と。ギターなんかはフレット付きが普通で、フレットレスギター(ベース)になると特殊楽器の扱いで、途端に演奏も難しくなったりしますね。
 バイオリンはポジションマークもないし、音程を取るのがまず難しい……ハズ。ということは、もしかしてフレット付きバイオリンというのも世の中には存在するんじゃないか。
 まさかね……と思いつつググったら、ありましたよこれが。フレットバイオリンという名称で、日本ではエルデ楽器というメーカーが作っているらしい。
(アメリカにもメーカーがあるとのこと)

 サイトに演奏動画もありますが、本当に普通のバイオリンの音、むろん音程は非常に正確です。ポルタメントはどうなるのか、グリッサンドになっちゃうのか…と思ったら、案外そのあたりも音は違わない。
 やはりフレットがある分、習得は易しいそうです。それだけでなく、ルーパーで音を重ねる演奏用途で、プロのバイオリン奏者が使うこともあるとか。(精密な音程が必要なため)

 演奏のせいかもしれないが、音の傾向としては、ちょっとフィドルに近い気がする。(フィドル=民族音楽で使われるバイオリンそのもの、あるいは変種ですが)
 世界は広い、色々な楽器があります。

結構少ないCR-78の音源

 Rolandの往年のリズムマシンの名機・CR-78ですが、意外とちゃんと音源化されていないようです。80年代あたりにはこれ(実機)を使った名曲がたくさんありました。チープでキッチュなある意味可愛らしい音がします。ただMIDI以前なので、決め打ちのリズムパターンのみで外から打ち込みで制御することはできません。(実機の話、そこがまたいいんだが……)
 RolandというとTR-808/909といったハードが有名で、そちらばかりに光が当たっている感じはあります。

 で、ちょっと久々に楽曲で使ってみたくなって、まずはFA-06の内蔵音源を捜したが、残念ながらSuperNaturalやPCMのカテゴリでは入っておらず。(808/909はあるよ、TBも)
 次の試したのは、KontaktのFactory Libraryに入っているCR-78。これは昔使ったことあった、さすがにNIだからインターフェースもマトモだが……。今聞くと、やはりちょっとサンプルの容量が少なく音質が良くない(ある意味ローファイで味はあるが)。こういうの完成トラックで聞くと歴然と違うから。

 昔ArturiaがVColletionのオマケに配っていたドラムマシン音源があって、そいつには結構出来のいいCR-78が入っていたんだが、いつの間にか使えなくなっていた。
 さーて困ったぞ、と思ってググっていると、現存で稼動するCR-78の音をサンプリングしたファイルを配っている人がいた。Alex Ballさんという、ミュージシャン系Youtuberらしい。早速ダウンロードしてみたが、内容は良かった。音質も揃っていて商用でも使えそう。ただ残念ながらEULA(使用許諾契約)の類がない……。ホビーユースにはいいけど、やっぱり商用だと怖いよね。後からああだこうだ言われる可能性もある。(フリーの音源はこの辺りが整備されていない印象)

 で、更にググっていたら、アメリカの大手楽器ショップのReverbが、なんとCR-78のサンプリング音源ファイルをフリーで配っているという。期間限定と書かれていたが、ダメ元で試してみたら、まだイケました。

 解凍すると、なんと元は製品だったようで、ちゃんとEULAが入ってました。音源の身元もちゃんとしてますよ、商用でちゃんと使えますよ、という証明ね。ファイルの質もさすがに有料だったものだから、高品質。で、結局こいつを使うことにした。
 バラバラだからドラムキットにしないといけないが、今回はBattery4を試してみた。こいつは、レイヤーやラウンドロビンも簡単に設定できるんですね。

 で、まあ軽くキットで組んで使ってみたら、結局これが曲に合わないの。苦労して捜してこういう結果……というのは実は結構ある(汗)。結局、AIRのDRUMSYNTH500にしましたとさ。(こいつも弄れば割りとCR-78系のカワイイ音が出ます)

新曲「恋するシティポップ」配信開始

 弦央昭良の音楽プロジェクトACTiVATEの新曲、「恋するシティポップ feat.rina」が配信開始になりました。

大都会の片隅で、紡がれつつある物語――。フルオケが結ぶムード歌謡とCITYPOP

Amazon | Apple | Youtube | LINE | Spotify

(他、国内外の主要配信サイトでリリース)
(3/15 現在、アマゾンだけがあちら側の何らかの原因で登録未完了です)
(3/17 アマゾン配信されました)

接点復活剤は万能?

 オーディオ・無線機メーカーであるKENWOODの前身は、TRIOという名前でした(TRIOの海外向けブランドだったKENWOODに社名変更した)。それがもう40年ほど前。昔はFM放送を聞いていると「ステレオ~TRIO~」なんてジングルが時報の時、流れていましたね(←わかる人は同年代のはず。そのKENWOODも今やJVCと合併…)

 というTRIOのプリメインアンプが、つい最近まで実家で現役だったのです、驚異の持続性。しかしさすがに入力切替スイッチのところがヘロヘロに劣化して、どこを選んでも半接点で触らなくても音が途切れ途切れになる始末。さすがにこりゃ寿命だと新しいプリメインアンプに変えて、これにて一件落着……だったのですが、元はちょっとお高いやつだったので、捨てずに部屋の隅においてあったんですね。
 それで数日前、ふと思い出した。そういえば接点復活剤を試してなかったじゃないか、と。もしかしたらスイッチのところに噴射すれば、復活するかもしれない。(他の部分は問題ないので)

 で、アマゾンでKUREのコンタクトクリーナー・スプレーを買って、TRIOのアンプのカバーを外して、スイッチのところに表裏としっかりスプレー噴射。配線を繋ぎ変えて、いざCD再生……。

 なんと、見事に復活です。TRIOのブライトでクリアーな音が戻ってきました。こんな奇跡が起こるなんて……と興奮していた矢先。「ブチッ。ガサガサ……」
 あらら、また半接点が始まってしまった(汗)。幸せな時間、約3分。それだけしか接点復活剤は持ちませんでした。
 その後数回トライするも、やはり結果は同じ。再誕計画は失敗したのでした(こういう話はよく聞く。あれは一時しのぎみたいだ)。

 うーん、この切り替えスイッチさえどうにかできれば復活するんだが……。交換部品を揃えて半田コテ握るのもなあ……(100%補修部品ないし)。どうしたもんか、まだ迷っている。代用部品を探すしかないのか。

音源の奏法入力・最強の方法

 以前もちょっと試行錯誤中と書いていた、サンプリング音源の奏法(アーティキュレーション)指定のやり方。とうとう自分なりの最強の方法を見つけたのでご紹介。
 ただDAWがABILITYなので、他の製品だとこの方法が使えるかどうかはわからないが、たぶん似た方法でできるはず。

 ピアノロールを開くと、左側のピアノ鍵盤が表示されている部分がありますね。(これは万国共通) ここをクリックすると、鍵盤の代わりに任意の楽器名を表示できるように切り替えられる。あとはもうわかると思うけど、この楽器名のところに奏法名を入力していけば、ひと目でどの奏法を指定するかわかるって寸法。
 ABILITYだとこの楽器名セットをそのままセーブ・ロードができるので、音源ごとにこのセットを用意していけばいい。

 このロード・セーブさえ面倒なら、プロジェクトのテンプレートに最初から組み込んでおけばOKです。

 たぶんこれ以上簡単で明解な指定方法はないと思います。キースイッチでの指定ならこれで最強・最終回答でしょう。

e-taxは便利

 青色申告(確定申告)、先日ようやく終わりましたが、今年は3月に入ってからになってしまった。それは音源ディストリビューターからの9-12月期の振込み額がわかるのが、2月末日だったから。これは結構焦りますね。ここまで申告書が確定しないわけだし。音源の配信はディストリを通して各社(アップルなりアマゾンなり)に届けられるので、報告が上がってくるまでの遅れは仕方がないんだろうな。

 ただ去年からe-taxで申告する準備を進めており、カードリーダーもマイナンバーカードも手元に置いていて、これで申告できました。会計ソフトの弥生にe-tax機能が組み込まれていて、こちらからチュートリアル付きで手取り足取り……という感じで終ってしまった。
 準備は面倒だったけど、申告作業そのものはとにかく早い。写真や動画をアップするのとほぼ同じ感覚。初回はID取って……と色々やらされたが、次回からは更に早くなるはず。こりゃ便利。かなり厳重な本人確認があり(なんせマイナカードというハードウェアトークンもある)、セキュリティ面も安全そうで安心感がある。

 紙でやると、たくさん印刷して判を付いて……という作業が出てくるし、その後税務署に送付しないといけません。

 e-taxは本当に便利なので、同業者の方、自営業の方にはおススメです。
(今年からは、マイナカードが要らない、ID・PASS方式のe-taxも始まった。ただ開始準備には税務署まで行かないといけない)

インスタグラムの動画

 Dew Ridge Recordsレーベルの宣伝のため、インスタグラムにMVをアップロードしようと、ここ数日は色々と試していた。以前にインスタに生配信視聴用のアカウントを作っていて、これが非公開アカウント設定だったので、ちょうど良い実験場。やっぱりきちんとした形でアップしたかったら、こういう実験用アカウントは必要です。

 で、思う存分トライ&エラーを繰り返していたんだが、インスタは基本的に画像も動画も正方形で表示されるんですね。ちょうどジャケット画像のイメージ。
 で、普通の動画をアップすると、左右が切れて変な感じになってしまう。アップするときに16:9というオプションを指定できるが、なぜか毎回絶対に登録失敗になる(色々コーデックは変えた)。たぶん処理が重いとシステム側で弾いているんじゃないか。その証拠にスマホ形式だと登録可能。(元形式もダメ)
 で、解決策として、インスタ用の動画は最初から上下左右に黒で余白を入れておくことにした。これで正方形にトリミングされても大丈夫。コーデックも非常に軽くした。

 インスタは、基本的にスマホアプリから使うように設計されていて、PCからだと使えない機能もある。そんな訳で、PCからだとその流儀に合わせていかないといけないようです。

 スマホからだと同じ電話番号でアカウントを5つまで増やせるんだけど、PCからだと無理だったりする。ということで無事スマホからレーベル用のアカウントを作りました。

 無論、インスタもフェイスブックもJASRACと包括契約しているので、著作権関係は完全にホワイトです。
 資金力のないインディーズなので、地道に宣伝していくしかないのです。

(余談、この正方形の写真の世界、昔の二眼レフカメラを思い出した。ウチにもあったなあ)