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最先端DAW~驚異の新機能

 先日も書いたが、日本が誇る最先端DAW、(株)インターネットのABILITY3.0。その、マニュアルに書かれていない、驚異のスーパー新機能。それは……

「全自動クラッシュ」(ババーン)

 っておい。冗談じゃないぜ。
 本っ当によく落ちるんですわ、最低1日3回は落ちる。2.5までは逆に滅多に落ちない超堅牢DAWだったのに。今はもう、ちょっとしたキッカケで落ちやがります。

 前身の「Singer Song Writer Pro10」の時代から、こいつは本当に落ちないDAWで、そこは非常に信頼してたんだがなぁ。落ちるときは、オーディオ書き出して一番最後の段階で、フッと落ちる、これは決まっていた。どうも終了処理で巨大なメモリを一時的に使うらしく、そこでメモリが細分化されていたりしてうまく確保できないと、そのまま昇天。それ以外は大丈夫でした。

 だがABILITY3.0は、そこはクリアしたが、普通に曲を書いている途中で「ビー!(爆音)」と音がして落ちるとか(正に爆発w)、これが一番腹立つんだが、DAWのプレイバック止めてすぐにファイルを保存すると、まあ高確率で落ちる。なんか内部で重い処理が続いていて、それが終ってからでないと書き込みがうまくいかないようだ。
 たぶん、以前も書いた通り、オーディオエンジンが刷新されているので、2.5の時代のソースは捨ててコアから書き直したんじゃなかろうか。

 もちろんサポートに投げたが、原因がわからないので今のプロジェクトファイルを送ってくれとのこと。送れるわけがないよねえ、趣味の曲じゃないものな。信頼しないわけでないが、どこで漏れるかわからんし、落ちやすいプロジェクトのサンプルとして使いまわしでもされた日にゃ目も当てられない。なのでインタネが自発的にバグフィックスしてくれるのを待つしかない。

 まだかなり細かいバージョンアップが来てる段階だし、正直完成版というよりβ3くらいのイメージ。ということで、この文章を読んでいる人でどれくらいユーザがいるか知らんが、まだ3.0にしていない人、買っただけでverupしてない人は、待った方がいいです。たぶん使い物になるのは冬くらいかなあ? 今自分は騙し騙し使っているけど、結局音は良くなっているので。
(定期自動バックアップ機能がついたが、たぶん落ちやすくなったからだろうなw)

 季節の変わり目で自律神経失調野郎としてはいつにも増してフラフラしてますが、不思議と音楽制作をしている時だけはシャンとしている。作曲は健康にもいいのです。
 アーティストの皆様からの制作のお問い合わせ、お待ち申し上げております。編曲できますよ。

「転拍」という概念

 最近考えていたことをつらつらと。

 これまで何度か書きましたが、音楽理論には実は重大な欠陥があって、それはリズムを全く規定・体系化できていないこと。「音楽」理論というからには、音楽の重要な要素であるリズムについて、なにかコミットしなければならないはずですが、見事に丸っと抜け落ちていますね。
 まあ音楽理論といっても、実態はコード(和声)理論だし、ちょっと調べれば彼ら(?)もそう自称しているのですが、それでも往々にして「ザ・音楽理論」のような顔をしているのも事実。極めれば全ての音楽を制したことになる、かのような勢いですが、実はそんなことは全然なくて、まあ理論を極めた人になるだけで。早い話陸サーファーですわ。なんか怒られそうな展開になったきたが(w)、そろそろ戻ると、とにかくリズムについては音楽理論は何も言っていないし、自分で色々な音楽を聞いて研究・体得していくしかない。
 なぜこうなったかは判りませんが、ただ理論の成立過程からして、たぶんリズム軽視という要素は大きかったんじゃないかと。考えたら20世紀に入ってジャズメンが理論を整理したときも、リズムについては何もしなかったんですね。

 で、まあ、体系化も規定もされてないってことは、自由度も非常に大きいわけで、音楽の根源であるからこそ(リズムがなければハーモニーもメロディも存在しません、リズム=時間なので)、様々なパターンが考えられるし、コード理論が行き詰っても、リズムが枯れたり劣化クローンだらけになることはないでしょう。常に新しい物が生み出されてゆく、そして古いものも残り続ける。(陳腐なものはどの分野にもあるでしょうけどね)

 実は、作曲家の腕の見せ所に、カッコ良いリズムを作れるか、ってのは絶対にあると思います。今日的にいうなら、ベース・ドラムをはじめ、リズムセクション全体で曲を盛り立てるアレンジができるか、ってことですね。

 今書いてるデモ曲で、仮歌まで終ってミックス中で放ってある(仕事が入ったので)曲があるのですが、この中でやっているのが転調ならぬ「転リズム(拍)」。リズムセクションが、ドラムマシンから生ドラムへスイッチします。面白い効果が出ます。
 リズムパターンとしてはそれほど変わってないのですが、名アレンジャーだと曲の途中で本当にリズムがコロッと変わってしまう例もあります。しかも不自然でない。正に転調のように、転リズムで曲調を変化させるわけ。ぼーっと聞いている人にはわからないだろうけど。

 リズムをこのように自由自在に扱えてこそ、現代の作曲家といえるのではないでしょうか。自分はまだまだ、このあたりは修行中。
 実はこれ、フュージョンにはよくありましたね。今すぐ思い出せるのは、スパイロ・ジャイラの「モーニング・ダンス」の中の曲とか、カシオペアの「MAKE UP CITY」に入っている曲とか。流石フュージョンの名手・名バンドの皆様は、抜群のセンスでリズムをコンロールしていらっしゃいます。

 歌物でも必要あればガンガン使っていきたい、と思う次第です。業界の諸先輩方はもちろんこういうアレンジを既に使ってらっしゃいますが。

アレンジ・リアレンジ

 必要があって、昔のメジャーリリース曲のアレンジの解析を時々行ってますが、聞き流していると判らなくても、詳しくみていくと本当によく出来ていて、先人の仕事は凄いなあ、と感心することばかり。
 実は、この「聞き流す」ってのは、高度なアレンジを施されているからこそ(リスナーが)できるわけで、どこか引っかかったり不自然なところがあったら、聞き流せないんですよね、気になって。いかに自然に、音楽の流れを止めず繋げてゆくか、そして歌の邪魔をせず、歌を最大限盛り立てて聞き手に届けるか、そういうことが全てできているわけです。それが普通に「聞き流せる」曲。

 例えば、先日男女のデュエット曲のアレンジを解析してたら、アルトサックスは女性ボーカルの時だけバックでオブリガート吹いてたりね。男性だと音域が重なりますからね。逆に男性ならソプラノサックスにすべきかもしれない、あるいは重ならないようにする。(思い出したがビリージョエルの「素顔のままで」はアルトサックスだなぁ) しかもうっすらとパンで振ったチェロが鳴っていたり、ちゃんと不足する音域を埋めるような構成になっている。もう達人の技ですわ。

 こういうのは作曲・アレンジの本を見ても載ってるわけじゃなし、楽曲を聴いてノウハウを学んでいくしかない。幸い今はYoutubeもあるし、古い曲のCDだって入手しやすい。あと意外に良いのが、古いEPシングルレコード、オークションやメルカリで出てたりすることもあるのでそれを買っても良い。(当時の雰囲気がジャケットからわかったりする)

 もちろんそのままどんどんテクを盗んでもいいけど、現代の曲ならこれを応用してこうするかなあ、などと考えるのもまた滅茶苦茶楽しいですわ(w)。
 今は高品質サンプリング音源で、事実上古今東西どんな楽器の音でも(非楽器の音でも)使えるわけで、これをDAW内の仮想スタジオで鳴らせる快感。
 もうなんだよ危険なこの底なし沼は、むしろ先陣を切って飛び込みたいぞ(笑)。いや、業界の諸先輩方はとっくに奥深いところまで到達されているわけですが。

 そんな楽しい制作の毎日です。

近況報告

 お陰様で、音楽制作のご依頼が続いてなかなかに忙しくさせて貰っています、本当に有り難いお話です。しかも、自分のやりたい方向で存分に力を発揮できる分野なのだなあ、こんなに幸せなことがありましょうか。
 しかし、兼業のせいもあるけど、こういうクリエイティブな分野の仕事って、机の前に座ってやることだけが仕事ではなく(そういう作業も多いが)、全然別ごとしているときもアイディアが浮かんだりするので、ある意味一日中音楽漬けって感じです。アレンジのアイディアなんて、DAW触っている時より外にいるときの方が浮かびやすい。たぶん曲全体を俯瞰して考えられるからでしょうね。寝床に入ってから考えたりね(w)。翌日まで覚えているもんです、不思議と。
 音楽の組み立てというのも無限にあるわけで、その中でどんな風に選択を積み重ねていったら良い曲が出来るか、最終的には自分の価値観で決めていくしかない、そうすると結局良い音楽とは何か、ということがわかっていないといけない。それはこれまで聴いてきた音楽に照らし合わせてどうか、というところに尽きます、自分の場合。(もちろん全部自分でわかってしまう人もいます、若くて才能ある人は大抵このタイプw) 自分なんかは30年、40年と良い音楽を聞き続けてようやくそれがわかってきました。だから、どんな音楽を聞いてきたか、というのは大切なことなんですね。
 加えて新しい音楽との出会いもあり、古くからずっとファンだったアーティストの新作もあり、その全てから刺激を貰っています。

 結局何が言いたいかというと、CASIOPEA 3rdの新作「PANSPERMIA」聞きました、おーこれはプログレフュージョンやと、この暑さに負けない“熱さ”から元気を頂きました。有難うございます。あと20年は戦えるバンドです。日本を代表するベテランミュージシャン揃いの、このアグレッシブなパワーには圧倒されるばかり。
 最近はまたプログレ/前衛的な流れがちょっと来てるんでしょうか?

(ここでご注進情報。ニューヨークにオフィスのあるミュージシャン向けネットディレクトリで、”Sound like..”の選択欄に”Casiopea”や”Casiopea 3rd”がちゃんとありました。流石世界的に名を知られているバンドです)

 さあて今週もガンガン張り切って制作しまっせ~。

ABILITY3.0導入

 自分が使っているDAWは「ABILITY Pro」ですが、こいつがこの度ver.2.5から3.0になりました。ちょうど案件の合間がきたので、インストールして試してみました。追加された機能は、興味のある人は公式HPでも見て頂くとして……(いるのか?w)。
 第一印象として、起動時間や動きが機敏になった。これはverが進むに従って速くなっているので、なかなか頑張ってる。あとオーディオエンジンが刷新されてるらしく、高域クリア・音抜けが良くなり、低域はしっかり締まった感じに。かなりの高音質化の印象。正直、もうそんなに追加するような機能もないんだけど(今回の目玉はコードパッドくらいか?)、これは地味に嬉しい。ミックスやマスタリングが捗りますわ。

 で、コードパッド関連でもあるけど、画面からワンタッチ入力できる和音の種類が増えていて、augM7も対応していた。スマホのコード入力アプリなんかだと大抵入ってますねこれ。増えたコードは、

augM7 (M7+5表記),m(b5),7(b5),M(b5)

 アプリでありがちなsus2はまだないのであった。sus2、別の言い方だとadd9 omit3ですか。これもあればあったで使えそうではあるが。
 これらの和音は理論書を見ても出てくるわけでなし、まあ変化和音というタイプのやつですね。多くは経過和音的につなぎで使ったりすることが多いかな。あるいは似た和音の代用か。
 正直、aug7は響きがキツイのでなかなか使いどころが難しいですが、augM7になるとかなり楽になりますね。今書いているデモ曲で意地で両方使ってやったけど(w)。

 こういう和音は、昔の曲では出てこないんだけど、やっぱり現代の作曲者は使っていったほうがいいですね。同じことばかりの繰り返しに陥らないために、理論からはみ出したところでちょっと何かやっておくと(曲の一箇所だけでいい)、そこがアクセントになって現代的な楽曲になるはず。
 まあ、といってもコード進行が全てを決定付けるわけでは決してないです、楽曲の設計図だよな。設計図が不良だと完成した建物(曲)もそれになりになるのは事実ではあるけど。

 ところで、DAWなのでもちろんマイクやラインからの録音にも対応しているわけで、今度試してみたいのがパーカッションの録音。となると防音が問題になってきます。
 某有名アニメレーベルは、インディーズ時代は、自社スタジオは普通の民家だったそうですね。ボーカルブースもベニヤ板の手作りで、布団を四方に敷き詰めてあったらしい(当時歌を録音しに行った人がどこかに書いていた)。宅録なら見栄えを気にする必要もないわけで、簡易防音ならこれでOKっすな。スタジオに行ってもいいんだけど時間が惜しい(w)。こんなことを書いていても結局最後は打ち込みになりがちだな……(今の音源は音いいからね)。今後の研究課題。

デモ曲追加・英語アコースティックPOPS

An old tired prince met a young princess. This is just a short tale of one kingdom.

“Palace Grace”

 1年以上前にミックスまで完成してたのに、英語曲ゆえ歌ってくれる人がなかなか見つからず、それで今回ようやく公開できた、曰くつきの曲。
 シンガーは、なんとウクライナ在住のArwenさん。Vocalizrというサイトで募集かけました。それまで別のところで交渉したりしてたがうまくいかなくて、最初からこうすれば良かったですわ。プチベルベットで瑞々しい感じ、まさに曲調にドンピシャ。多少メロをフェイクしたり歌詞が違ってたりするけど(w)、まあ今回は雰囲気重視なので。

 英語詩も書きましたが、今回そこで限界見えてしまった。実はネイティブに校正依頼したが、やはり押韻しても外人には奇妙な表現が出てくるようで。もし今後海外でリリースするなら、歌詞だけは誰かにお願いするしかない。

 この曲も民族楽器を入れてますが、曲のイメージとしては東欧あたりの王国のことなので、まさに地元の方に歌って頂けた恰好になります。いやー、ネットの力には今更ながら驚くばかり。もうこんな時代なんですよ。

 理論的には11thのテンションを多用して、寂寥感を演出。

 世界は広い、音楽の力は無限です。
 みなさまの安全・健康を祈念しつつ。

Wall of Sound

「Wall of Sound」について書いてみます。

 直訳すると「音の壁」ですが、要は上から下まで帯域を埋め尽くすようなみっちりとしたサウンド、ビートルズもプロデュースしたフィル・スペクターが得意としたアレンジ手法で、語源はここと言われていますね。
 ずっとこんな音じゃリスナーも疲れるかもしれないが、例えばサビのところでやると盛り上がって効果的です。ただ、フルアレンジされた曲が洋の東西で減って、ギターやピアノなど少数の楽器の組み合わせでトラックが作られるような時代なので、あまりピンと来る人はいないかもしれない。

(ひとつには、予算がなくて楽器を増やせない、という切実な事情はありそう。ならば打ち込みでやればいいよう思えますが、それは好まれないのですね、なぜか。過度の本物志向というか……実際は映画音楽などでも超リアルな打ち込みが使われてて誰も気付かないのですが。アイドル音楽なんてバックはほぼ全て打ち込みだしなあ)

 自分もこういうアレンジを好んで制作してますね、当然’70-80年代の曲はこういうタイプが多かったし。現状、予算がなくフルアレンジが減って、結果世の曲のテイストに多彩さがなくなり、それでリスナーが音楽から離れる状態になっているとしたら、哀しいなあと。もっと(生系の)打ち込みを積極的に使った曲が増えないかなあと思っています(当然、ここに制作屋が一人いますので)(笑)。

 で、まあ、その流れからいくと、世の中不景気な話ばかりではなく、中には運よくプロジェクトに予算がつくこともあるわけで、その時にどう考えるか、です。
 意地でも従来の少数の生楽器スタイルでいくか、それとも打ち込みでもいいから楽器を増やしてゴージャスにするか。
 例えば昔の曲を大切に歌ってきたアーティストさんは、新しいトラックの作成に躊躇するかもしれない。歌のイメージを壊したくない、という想いは当然だし、最大限尊重されるべきものです。もし尊重されてなかったら……それを蹴るのも一案、でも気に入らない部分を交渉で直してもらうのも一案。
 名曲のセルフカバーという扱いであれば、たぶんトラックが昔と違う解釈で書かれても、ファンは納得するんじゃないでしょうか。むしろそれはそれで喜ぶかも……今、少しそういう流れが来ているし。やっぱりPOPSがPOPSらしかった時代の曲は、今聞いても素晴らしいので。
 オリジナルが一番いいのはまず変わらないですし、ミーム(文化的遺伝子)を増やすという意味では、セルフカバーはあってもいい選択のように思います。

 ちょっと脱線したけど、結局打ち込みで作るにしろ、その曲の良さを引き出すようなアレンジでなければならないわけで、そこが発注者側としては心配なのかもしれない。わかってない人間に滅茶苦茶にされる可能性は、やっぱりある。その点昔はどのレコード会社もスタジオにアレンジャーが常駐していたりして、ストリングスやブラスも専門の演奏者がいたから、すぐにトラックを録音できて、品質が高止まりしていた。安心してWall of Soundだろうがなんだろうが制作できたというわけでしょうね。
 で、そんな心配をする位なら、いつものバンドメンバーだけの編成で安心できるアレンジにしよう、ってなってしまう。もちろんそれはそれでいいのですが、結果どの曲を聞いても似たようなアレンジばかりに、というのは音楽の可能性を狭めているような気がします。

 もっと積極的に、確信犯的に生系打ち込みを使ってサウンドメイクをしていくべき時代なんじゃないでしょうか。今のサンプリング音源はほんと芸術品といっていいレベルの品質だし。(特に欧州のデベロッパーが作る音源には素晴らしいものが多い) 
 といっていたら、もう「Bedroom Pop」という概念が出てきているようで、まあこれは長くなるのでまた今度。

仕事の周辺

 つい先日音楽制作をしている身として、大変喜ばしいことがありまして、嬉しいと同時に気が引き締まる思いがしました。喜びと責任の重大さで、アンバレンツな感じ。作曲家ですから、今後もこういうことは普通になっていくだろうし、ボヤボヤしている訳にはいかないぞと、改めて。

 今はもう、ひと通りハードやソフトを揃えれば、一人レコードレーベルみたいなことができる時代になので、逆に一人でできることが多い分、作業量も膨大になるし神経も使います。音楽的には上流から下流までタッチできて、抜群に面白いのですが、その分勉強しないといけないことも多いし、時間はいくらあっても足りません。

 で、まあぶっちゃけ、自分の音楽を追求したり制作を突き詰めるためには、他のことは全て犠牲になるし、むしろしなくちゃいけないわけで、寄り道している時間はないのですよ。(時間という意味では、自分もいい歳だから本当にないしねw)

 音楽をやればやるほど、やりたいことが増えて、曲想も湧いてくるし、もうこればっかりはどうにもね。本当に自分の中で溢れくる情熱を止めることはできません。たぶん死ぬ瞬間まで変わらないと思います。

 やはり自分は一人で音楽を創っていくのが向いていると思うし、これはもうカルマの類だと思います。バンドや制作集団でもまれて成長していく人もいれば、こんな男もなかにはいるさ、世界は広い。
 音楽に携われる幸せと責任をかみ締めつつ。

 で、また新たなアイディアの曲を書き始めていて。
 2年振りくらいに引っ張り出したカワイイヤツを撫でたり突いたりつまんだりしています(笑)。
 やっぱりVolca Beats、ええわー。自分にとってはCR-78と同じ雰囲気の素敵キッチュなアナログハード音源。
 オーディオIFの上に乗せるとちょうどピッタリなことに気付いた。

 ハード音源、揃えたい気もするけど、これも底なし沼だからなあ。DJとかを開業するなら別ですが……。FA-06からして、全然使いこなせてないからね。TR-808/909やTBの音色が入っていたのもすっかり忘れていた始末……。

 まあそんな感じの日々です。

デモ曲追加・気怠い昼下がりPOP

 続けてデモ曲追加です。

「足りない色」

 昼下がりの情事~家政婦は見た!のような世界(笑)というか、なんというか。

 アレンジ中に木管アンサンブルを試したらいい感じだったので、ストリングス+ブラス+木管を入れ込んで色彩感を出してみました。

 左側から聞こえるのは、GM音源にもあった謎の楽器、Dulcimer(ダルシマー)。って今は演奏動画も簡単に見つかるけど、孤高の民族楽器かと思ったら、そうでもなさそうなので、今回安心して採用。

 サビまではCドリアンスケールで、サビからはCメジャーです。転調のような効果狙い、しかし転調ほど劇的に変わる感じはないのが面白い。

 今回はkayumaiさんに再び歌って頂きました。ボーカルはWaves Reel ADTでダブリングして、ちょっとエフェクト効果。

 最近の自分の集大成のようなアレンジ、生楽器からシンセやエレピまで入れた編成の楽曲です。
 皆様からの制作のご依頼を心よりお待ち申し上げております。

デモ曲追加・ピアノ曲小品

 デモ曲追加です。

 夜に実家にいたら、野良猫2匹が外で大喧嘩。ガタガタガタガタ、バタバタ、ギャニャニャニャニャ、ガタガタ、フーッって音が家の周りを駆け巡る(笑)。そんな状況からヒントを得た曲です。

「ノラ猫の死闘」

 最後まで聞くと少しほっこりしてもらえます。たまにはこんなのも。

 しかし、意外にピアノだけって曲もミックスは簡単じゃない。綺麗に仕上げようとすると、結局EQやコンプを掛けざるをえなくなる。
 実際のクラシックのピアノ曲の録音現場でも、きっと色々裏でやっていると思う。到底、マイクを立てておけば勝手に録れる、ってもんじゃないですね。