日別: 2020年11月9日

コーラス楽器としてのVOCALOID

 時々歌物にコーラスをアレンジに入れたくなることがあるんだけど、予算等の関係で断念せざるをえないことが多い。
 今はコーラスもネット経由の発注だから、そうすると例えば3声のコーラスの場合、昔のようにちゃんとしたコーラスグループ感を出したかったら、3人に別々に発注しないといけなくなる。で、それだと予算3倍だし、ちゃんと合うのかとか管理上の問題も出てくる(当然収録機材も別なので…)。で、一人に3声分を頼むのが一般的なのですが、それでもきちんと合わせるのは歌唱技術的になかなか難しいようです。

 で、昔ボカロでコーラスの代用にならないか考えてみたことがあって、実はボカロもコーラス”楽器”としてはなかなか優秀なんです。ここの歌物のデモ曲の中には、使っているものもあります。あ、こういう時はボーカル・シンセサイザーって言わないといけないのか(w)、ヤマハの利用規約にあるからね。まあぶっちゃけ非商用・あるいは同人レベルの小規模なものは登録商標を言っても大丈夫なんだけど。

 このボカロ、クリプトンが初音ミクで成功したばっかりに(という言い方もないかw)、キャラ商売ばかりが先行しちゃって、本来のボーカルあるいはコーラス楽器としては、権利的にどえらく使いづらいものになってしまったのはご存知の通り。商用利用の場合、パッケージやリリース文にVOCALOIDとかそれを思わせる名前、キャラの名前も入れてはいけないことになっている(キャラの絵なんか持ってのほか)。利用するときはメーカーに直接許可を取るか、それこそTUNECOREのような自動的に権利承諾が済ませられるディストリビューターで配信するしかない。もちろん何%かは利用料を権利者にに取られます。
 ただ、もし名前やキャラ絵を一切入れない、本来の楽器のような使い方だったら、無論権利的にはクリアなわけです。それこそコーラスとして入れました、製品名も書きません、だったら全く問題がない。

 ただ、ここでちょっと怖い話なんだけど、実はこれは作曲者なりが自分で主体的にリリースする曲の場合、なんですね。(個人プロジェクト等) これが例えば歌手の方からのご依頼で人に曲を書きました、って時には、なんとやっぱり許諾がいる場合があるって話を聞いた。(実際にはメーカーや製品により違う)
 だからトラブルになるのが怖いから、自分は使ってないんですけどね。ただ、せっかく優秀な製品なのに、コーラスにさえ使えないのは惜しいと思う。もし使えれば可能性が非常に広がるわけだし…。

 それで、悩んでいるだけではダメなので、まずは数本VOCALOID製品を出しているイギリスのデベロッパ「Zero-G」にEULAはどこ?ってメール送ってみた。(サンプリング製品のライセンスはあっても、ボカロのがサイトに載ってなかった) そうしたら、次の日に返事が来て、サンプル製品のライセンスのurlがあって、これだよって返事。

https://zero-g.co.uk/pages/license-info

 つまり、一般的な商用利用なら全く問題ないってこと。「そのまんま」再販したりするんでなければ、人に曲を書くときに使おうが自由って話。海外の方が権利がクリアってのは皮肉な話です。

 ということで、とりあえずZero-Gのボカロは非常にコーラス楽器としては使いやすいことがわかった。ただここのは無論英語ボカロなので、「あー」「おー」ならともかく、日本語を歌わせようとすると外人が日本語を歌っている感じになるのが難点。

 ヤマハもVOCALOID5になって、明らかにボーカル楽器としてのボカロを打ち出している感じなので、ここも最新版ライセンスがサイト上に見当たらないから質問メールを投げてみました。すぐ返事がきたのでまた報告します。