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ピアノスタイル考

 ジャズピアノ、ロックのピアノ、王道クラシックと、ピアノもジャンルによってプレイスタイルは千差万別ですが、歌伴ピアノ(主にポップス)のジャンルも、歴然としてありますね。
 洋楽ならすぐ思い浮かぶのは、カーペンターズのリチャード・カーペンター。元々は器楽系のピアノスタイルだったのでしょうが、カレンのバッキングでエレピの方も含めて、非常に素晴らしいプレイを聞かせてくれました。兄妹で自作曲なので当たり前ではあるんでしょうが、出しゃばり過ぎず、かといって埋もれてしまうこともなく、ボーカルをプッシュし楽曲を締めています。
 そういえば、エレピはメジャーなフェンダーローズを使わず、ドイツ製ウーリッツァーを、カレンの声質に合わせてわざわざ使っていました。裏方、バッキングに徹する歌伴ピアノの鏡といえる行き方でしょう。
 で、歌伴ピアノの人が器楽曲を弾くと、これがまた非常に面白い響きになって、インスト専業の人とも違うし、なんというか正に歌心のあるプレイで、ハマると非常に素晴らしかったりします。

 しかし先頃Youtubeの演奏動画で拝見した、歌伴ピアノが主な領域の方の、クラシックの名曲。これはちょっとタッチの印象が硬かったかな? あ、でも練習って書いてありましたか。この曲、譜割りは簡単なのに、意外と演奏として成立させようとする難しいようですね。皆が知っているし、録音もたくさんある。ピアニスト独自の物を出すには却って苦労するはずです。
(でも先頃のアルバムでのピアノは良かったと思いました。正しく、歌伴スタイルのスイートでポップな完成度)

 そういえば、ピアノを弾きながら歌を歌う……ってスタイルのシンガーソングライターも居なくなりましたね。(まあサブスク用にコンプでペチャンコになったその種の曲は聞きたくないが。まさかそんなところでもサブスクの悪影響があるかも?)

作詞家の現況

 ちょっと前ヤフーニュースで読んだ記事、記憶頼りにボヤッと紹介。
 ある女性作詞家さんのインタビュー記事で、その方は匿名で登場していたが、モーニング娘の時代から幅広く作品をアーティストに提供して専業でやって来た方。やはり日本では専業作詞家は少ないそうです。

 元々業界に入ったのは、アマチュア時代ツテがある知り合いに歌詞を書いてみないか、と言われ提供して、いきなり採用されてそのままずるずると……という感じだったそうで、才能があったのでしょうね。曲先でスラスラ書ける方のようです。

 ただ、年々要求は厳しくなっていて、良い歌詞が出来たと思い、アーティスト側・制作側から好評にも関わらず、例えばグループの誰か一人がここはちょっと……など言われると書き直し。そんな展開が増えているとか。依頼の時もザックリし過ぎているとか。

 また、サブスクになってやはり作詞家も取り分が減り、辞めてしまった人も結構いるらしい。
 この方も、アイドル向けのコンペなどでは、もう全然通らないそうです。で、今後は演歌やムード歌謡にも提供したい、というご意向。

 もう一点面白いのは、兼業作詞家が増えたという話。たとえば業界で他に仕事を持っている方だったり、サラリーマンや学生だったりでコンペに通った、というパターン。学生だと就職と同時に辞めてしまったり、という形になるそう。

 ここで自分の見解を書けば、やはり従来の形での業界のあり方って完全に限界なんじゃないかと思います。といってこれが次世代の形だ……って示せるわけじゃないが。

インタビュー掲載

弊社サイトにインタビューを掲載しました。

 インタビュー第4回は、音楽プロジェクトACTiVATEのシングル「Chandelier Mallets」で、featボーカルを担当したなぐさ。さん。EDMやAOR、ケルトやクラシックもブレンドした盛りだくさんの曲を、芯のあるしなやかな歌唱で締めてくれました。

http://dewridge-records.official.jp/interview/iv4.html

大物二人のマル秘エピソード?

 先日ヤフーニュースで読んだ話。ユーミンさんのラジオ番組へ小室哲哉さんがゲストで来た(10年振り)という紹介記事。その中に書いてあった話で、面白いエピソードを記憶を頼りにぼやっと紹介。

 小室哲哉さんは、アーティスト活動よりもプロデューサーになるのが夢というか目標で、一時期は本当にそういう仕事ばかりになって、表舞台からは離れた時期があった。(なんと、これが理想の状態だったそう)。ただそうとばかりはしておられず、結局表舞台に呼び戻された。作詞や作曲なら工程の中で次に渡して終わり、だけど、プロデューサーはありとあらゆることに関わる、それこそ納品まで、だから面白いとのこと。

 小室さんは、昔番組で共演したとき、ユーミンさんと(夫の)松任谷正隆さんの仲睦まじい距離感を直に見て、羨ましいと思っていた。
 ユーミンさんは、夫とは二人で一つのユニットだと思っている、とのこと。ただ長い間には色々あって、もう無理、ユニット解散よ、なんて思ったことも何回かあったそう(w)。音楽的に自分は尖った方向でやりたいが、夫は割とスタンダードなところに落とし込むとのこと。小室さんは、それがプロデューサーの正しい姿、とのお答え。

 ユーミンさんがプライペートでアメリカのフロリダ方面を旅行していて、偶然音楽スタジオ付きのホテルのカフェで休憩することになった。するとそこのスタッフが、今日本のミュージシャンが来てるから見学したら、と言ってきたそう。それが小室さんだった。マイアミサウンドマシーンと一緒にやってた時だそうです。ただちょうど食事に行っていて、二人は会えなかった。

 小室さんがユーミンさんの昔の曲を聞いて、グルーブ感が物凄くよく感じる、とのこと。いいミュージシャンを使っているから古びない訳です。

(多少記憶違いがあるかもしれないので、間違っていたらごめんなさい)