タグ: 作曲

バイオリンのミックス処理

……といっても例によってサンプリング音源なのですが、今の音源は超リアル志向で、扱いにくいものは扱いにくいままで音源化されている物が多いから、生収録と同じミックス処理をしないと、ちゃんと普通に楽曲の中で使われているようには聞こえないんですね。(まあ多少はプリプロセスしてあるが)

 で、バイオリンですよ。とにかくそのままだと音が細いわ、アタックが揃いづらいわ、掠れ・ヨレなんかも含まれているわで、散々だよ(w)。Spitfire AudioのSolo Violinだけど。余程酷い製品なのか?デモ曲と違う!……と思ったが、レビューやユーザーデモを聞いてみるとそうでもないから、使い方やミックスが悪いのだと悟った。うーん、とりあえずこれはポピュラー音楽用というより、どうやらクラシック・劇伴向けの製品のようだ。
 とりあえず定位がなぜか左に寄っているのと(たぶんこのままアンビエンス込みで、フルオケで弾いてる感じになるからだろう)、クローズ(接近)100%にするとモノになるので、そのあたりで処理が必要。これをバンドサウンドの中に組み入れるにはどうしたらいいか。
 どうもコンプを2段掛け位で抑揚をペタンと潰さないと、みんながイメージするバイオリンの音にならないことが解った。しかもこいつは結構強めにアタックが出せるんですね、ベロシティで。なので気をつけないと「コンプ圧縮丸出し」の音にもなりがち。
 サンプルの品質はまあまあだけど、こういう処理がやっかいで。まだ試行錯誤の途中。バイオリン複数台=ストリングスならともかく、ソロバイオリンはまた非常にやっかいな代物だと判明しました。(他の製品だとそんなことないのかなぁ?)
 オーケストラ音源に入っているソロバイオリンはわりと扱いやすいが、そのままソロで聞かせるのはやはりキツイ(大抵オマケレベルなので)。
 普段あまりアレンジで使わない楽器は、こういった地道な研究が必要ですね。そういう仕事が来たら困っちゃうもんな。

バターノート物語

 突然ですが業界で語り継がれるべきジャズ物語シリーズ。

 若き日のハービー・ハンコックがマイルス・デイビス・クインテットでピアノを弾いていた時のこと。

「最近僕スランプだなあ。つまらないソロしか弾けてないのがわかるし。……そうだ、マイルスに相談してみよう。あのーボス、ちょっと相談が」
「ソーワット?」
「なんか最近スランプなんすよー。色々グダグダで。どうしたらいいでしょうか」
「バターノートを弾くな」
「あ!バターノートですか、はいはい、あれですね。そうじゃないかと思ってました、有難うございます」
(後ほど)
「バターノートって何だっけ? 困ったなぁ(汗)」

 ちょっと脚色しましたが、20年くらい前雑誌で読んだハンコック先生のインタビューだと、実際こういうことがあったそうです。
 なんなんでしょうか、バターノート。直訳だと脂っぽい音符てことになるけど。当時読んだ記憶では、コードの中で調性感やその後コード進行を決めてしまうような音、みたいなことが書いてあったのです。今の知識だと、ああたぶんあれだな、とわかるんですが、それが正解か確証がない。

 ところが、時は2021年なのですよ諸君(笑)。なんと、ちょっと前Youtubeを開いたら、お勧めのところに正にこのことを言っているハンコック先生の動画が出てきたよ、こりゃビックリ。

ハービーがマイルスから受けたアドバイス 「バターノートを使うな」”Don’t use Butter Note” Important musical tips given by Miles
https://youtu.be/kErrRt-Wtag

 正解は、4和音の3度と7度の音、それがバターノート。正に「脂っぽい」音で、これを弾いてしまうと、結局理論的にはありきたりの進行しか出てこない(あるいはその可能性が高い)。で、結果ソロが陳腐になってしまうんですね。
 実際、ピアノを弾いて説明しているので、みんな絶対見た方がいいぞ。こりゃ世界一贅沢な授業だ。

 自分の記憶だと、ハンコック先生がマイルスに相談したって体だったけど、動画ではマイルスが察してあちらからアドバイスをくれた、となっている(ええ人やw)。
 結局、考え抜いてそのことに気付いて、面白いソロが出来るようになってスランプ脱出、マイルスバンドをクビにならずに済んだそう(笑)。

 制作屋としても、このことは応用できそうですね。別に絶対弾くなと言っているわけでもないし、また逆に典型的なモダンジャズピアノを書きたいなら、バターノートを積極的に弾けばいいってことでもある。

 わかる人にしかわからないアドバイスをする辺り、さすがにマイルスはマイルスだなあ、と。

「Eベースは偉大な発明」説

 現代の音楽制作環境は、パソコン上でソフトシンセだけでなく、サンプリングでの生楽器も縦横無尽に使えるわけですが(それも極限までリアルなものが多い)、こうなると理論上は古今東西のどんな楽器でも組み合わせて曲が作れるわけです。オーケストラをバックに三味線が演奏してもいいし、ラテンパーカッションとカリンバとシタールが共演しても良い。とはいえ前衛音楽でなく、一応人様に聞いて貰ってナンボの商業音楽なら自ずから制限もあるわけですが、どんな編成にするにせよ、意外と選択の幅がない部分があります。制作やっている方はもうお気づきでしょうが、それは(楽器でなくパートとしての)ベース。

 普通の音楽(機能和声を主体にした西洋音楽)だったら、ベースはとても重要なパートですね。コードのルートを決める部分であるし(ここがしっかりしてないとコードが正しく響かない)、大半のポピュラー音楽にとっては、ドラムスと一体となって楽曲のグルーブ感を司るパートでもあります。普通のミックスでは意外と聞こえづらいことが多いのですが、とはいえ重要度は高い。ご存知の通り、ここで使われるのはほとんどの場合エレキベースなのです。

 実は、低音にも関わらず音がクリアで(ブーミーでもなく)、しっかりダイナミクスが付けられ、細かいグルーブ感も自在に出せるという低音楽器は、案外ないのですね。

 鍵盤ならピアノ、オルガン、エレピ、どれも違うし(各々他の仕事あるし)、可能性があるならクラビネットか。あとキーボードならシンセベースくらい。

 金管楽器ならチューバ、ユーフォニウムなど、ただ音がブーミーで独特なのでハマる曲が限られてくる。
 木管ならベースクラリネットかファゴット、これも独特で汎用性は低い(音量も出ません)。

 弦楽器ならウッドベース、これもジャズならともかく、色々な制限がある。(ミックス処理も必須) 弓弾きならまた曲が限られてくる。

 いかがですか? こうしてみると、意外と汎用的に使える低音楽器というのはEベースしかないんですよ。エフェクターにも通せるし、アンプに繋いでもダイレクトでも良い。クラシック以外どんな分野でも使えるスーパーワイドルカードという感じ。(ジャズでも使われる、代表例ジャコを思い出せw)。チョッパー(スラップ)という強力な奏法もあるしね。
 ミックス的にも、一般に低音楽器は録音や処理が難しく、ライン録りできるEベースは非常に楽ということもいえる。もちろんこれはPAでも同じ。

 逆に、Eベースが無かった時代はどうやってバンド演奏等でベースを鳴らしていたんだろうと不思議になる。ディキシーランドジャズの時代はチューバだったり、モダンジャズも最初期はウッドベースを弓弾きしていたと聞いた。
 あとはピアニストがベース音を鳴らしたり……という方法でしょうか。(オルガンなら足鍵盤がありますね)
 バンドアンサンブルにとってEベースはEギターと並んで、いやもしかしてそれ以上の大発明だったかもしれません。……という話でした。

(オーケストラだと、コントラバスとチェロをオクターブユニゾンで鳴らしたりして、意外とベースパートの安定化・音量稼ぎには苦労することがある。そこもEベースなら問題ない)

デモ曲追加・アコースティックAOR

 くしゃみ連発花粉症の春の午後、またデモ曲追加です。

「憶えていても」

 ベース以外アコースティック楽器だけを使ったAORを書いてみました。ある部分ボサノバですが、ミームとしてはやはりAORの方が強い。アレンジのニュアンスでどうとでも変わるのが面白い。

 歌は「ぱらちゃん」さんに歌って頂きました。なかなか難易度の高いトラックを見事に仕上げて頂きました。歌は独学だそうですが、そのせいか非常に良い個性をお持ちの方です。

 今回は音圧を上げず音量はしっかり稼ぐマスタリングをしてみた。なので歪み感ほぼないはず。

デモ曲追加・声楽風ポップス

 ここでまたデモ曲追加です。声楽+ボカロ+チャンバーオーケストラという組み合わせで曲を書いてみました。

「9番目のアリアドネ」

 歌はフリーボーカリストのkayumai(粥塚舞)さんにお願いしました。このブログでも以前書きましたが、声楽が本来の持ち味の方で、最近ではEテレの番組でも歌唱曲が流れているそうです。ボカロと二重唱のような構成の難しい曲を抒情的に歌い上げて頂きました。

 オケといってもチャンバーなので、フルオケと違ってなかなか面白かったです。ミックスで変な苦労をしたが、その話はまた今度。

デモ曲追加・エレクトロニカ

 ここでまたデモ曲追加です。冬枯れの街に雪がふわふわと降ってくるところをイメージしました。ソフトシンセだけを使ったインスト曲。

「Winter Drop」

 夢のない話だが、シンセといっても普通の楽曲の中で使う限り、それほど奇抜な音は使えないもんです。帯域を丸っと使うわけにはいかないしね。

Session Horns Proでビッグバンド

 たまには実用記事。
 少し前から、Native Instrumentsのブラス音源「Session Horns Pro」(以下SHP)を、なんとかビッグバンド曲に使えないかと色々やっていたんだけど、良い方法が見つかったので情報書いてみます。
 ビッグバンドブラスの構成の主流は、以下のような感じ。

トランペット x 4
トロンボーン x 4
アルトサックス x 2
テナーサックス x 2
バリトンサックス x 1

 これにドラムス・ベース・ピアノ・ギターが入ったのがビッグバンド。ピアノやギターはいないこともある。ベースは歌伴なんかだとウッドでなくエレキのことも。

 残念ながらこれを再現しようというのはSHPではやや弾数が足りない。なので普通はこうするでしょう。

トランペット x 2 (Tp1 + Tp2)
トロンボーン x 2 (TenorTb + BassTb)
アルトサックス x 1
テナーサックス x 1
(バリトンサックス x 1)

 これでも歌物のバックだとかなり大きな編成で、充分すぎるほど迫力あるブラスセクションになります。余裕で4声のアレンジをクリアできるしね。
 ただビッグバンドと比べると半分くらいの陣容になっちゃうので…。

 個別の同じトランペット音源を重複して使う……って方法は、どうしても位相やらの関係で気持ちの悪いうねりや濁りが出てしまうようです。なんだか音が不自然です。自分はちょっとチューニングを変えたり試行錯誤したがあきらめました。
 他の音源のブラスを持ってくるともっと最悪で、たとえばお馴染みIKのSample Tankとかね、あきらかに不自然なハーモニーになってしまう。全く違うスタジオで録音ミックス実装された音源なんで、合うほうがおかしい。シンセも同じ。
 Kontaktのファクトリーライブラリも駄目でした。あれはSHPの前世代の音源のはずなんだが。

 そこで、なんとかSHPだけで更にスケールを大きくできないかと考えていたのですが、よく見れば個別音源として使えそうな奴がちゃんとあるではないかと。そこでこうした。

トランペット x 3 (Tp1+Tp2) + Fluegelhorn
トロンボーン x 3 (TenorTb+BassTb)+ Tuba
アルトサックス x 1
テナーサックス x 1
バリトンサックス x 1

 バッチリです。実際ビッグバンドにフリューゲルホーンが入ることもあるし、チューバはトロンボーンセクションの最低声部に入ると、不自然さはまったくなし。バリトンサックスは結構音域広いので、汎用的にサックスアンサンブルで使える。

 SHPはそんなに重くないわりに音は非常に良いし、アーティキュレーションも使いやすいのが揃っているので最高。
 たぶんこういう使い方も想定して、チューバやフリューゲルホーンを入れているんだろうな。さすがNIはよく考えてるわ、って改めて納得した次第。

 ミュートトランペット音源だけは、さすがにこのアンサンブルの中には入れないが、ソロなんかでは使えますね。これもかなり自然でバランスがいい音源。

 いかがですか。ビッグバンドは、今はほぼアレンジで使うこともないんで、それ専用音源入れるのも疲れるしお財布に優しくない。SHPなら持っている人も多いからどんどん使いましょう。

 もし足しても不自然でない音源を見つけたらまた報告します。まあアーティキュレーション等が合わなくなるんだけどね。

名言 in 理論書

 スキマ時間に音楽理論書をツマミ読みしていて思う。こういうものは、あんまり根を詰めて読んでも身に付かないんですね。それでこういう勉強の仕方が最適。知識をすぐ作編曲で使えるわけではないですが、次の機会に、そういえばこれはこうだったな……みたいに出来るのが大きい。詰まった時・困った時に調べても大抵は遅いわけです(w)。

 しかし、商業音楽での作曲というのはメロ作りとコード進行くらいで、実際に理論なんかが役に立つのは編曲だよな、と。その編曲も無論理論だけではダメで、実際にこんな曲調の時はこんな楽器の組み合わせで音域はこうで、ボイシングは、リズムは……なんてところまでくると、これはもう単なる理論では対応できない分野。実際にその分野の音楽を聞いていて、その知識から応用するか、改めて聞いて調べてみるしかない。その場合でもあんまりパラノイア的にコピーしても仕方がないんですね。
(プラス、現代的な制作では、音源の使いこなし・選定も重要)

 ちょっと脱線したけど、まあ音楽理論書類のことです。「管弦楽技法」(ゴードン・ヤコブ著)という本を読んでいたのですが、この本は名前の通りオーケストレーションの実際について書いてある本。理論書というよりノウハウ、いわゆるTIPS集みたいな感じで、弦はこう、金菅はこう、木管は…などと実例に即した編曲のヒントが書いてあって、実戦的でなかなか役立つ感じ。しかし、最初に総論みたいな章があるのですが、ここに意外なことが書いてありました。ざっとまとめると……

「オーケストラ曲だからといって、張り切りすぎるな。お前の編曲技術を披露する場所ではない。肩の力を抜いて、何のために曲があるのか考えよ。細部に神が宿るという言葉もあるが、細かすぎると誰も気付かないし無駄。常に曲全体を考えて細部を作れ」

 これ読んで大爆笑ですよ。まさか理論書を読んで笑わされるとは思わなかった。確かに、自分も気負ってどんなことが書いてあるんだろうか、とページをめくってたからね。
 更にこれって、オケ曲だけでなく一般のポップスにも完全に当てはまる概念ですね。
 これを読んで、著者のヤコブ先生は信用できる人だ、と思いましたよw たぶん目を血走らせた(?)生徒をたくさん見てきたんだろうな。
 いや、これは改めて名言だな、と思う。自分なんかもつい解析不能系コード進行とか奇抜なアレンジをやりたくなるんだけど、時と場合は考えないといけないよね。(そりゃ自分名義の曲ならどんどんやりますが……。あとやっていい場合ですね)

コーラス音源に希望の光

 引き続き、コーラス音源として権利的に問題なく使える歌声合成ソフトはないかと、少し調べていました。この種のボーカル・シンセサイザーは、皆様ご存知のとおりボカロの成功で他社からも数種出ていましたが、ボカロほど商業的に成功したものはこれまでありませんでした。最近また幾つか新しいものが出ていましたが、その中で「これはかなり自然でいい歌声だな」と思った「Synthesizer V」というソフト。AIやサンプリング等を組み合わせた発声方式だそうですが、こいつのライセンスを調べてみたら、ドンピシャで使えるものでした。
 ライセンスのページは以下にあります。

https://www.ah-soft.com/synth-v/eula.html

 ・商業、非商業を問わず利用可能
 ・カラオケ利用等における許諾要請がない
 ・法人リリース等の制限もなし

 どうやら、普通のサンプリング音源と同等の自由な利用が可能なライセンスのようです。
 ただひとつ心配なのが、いつでもメーカーが利用規約を無断で変更できる、という点だけど、これは一応この種のライセンスにはいつも書かれている一文(こういう契約が実際に有効なのかはちょっとわからない?)。
 もう一点、新興の小さなソフトハウスだと、製品の継続性が心配だけど、なんとこのソフトは発売がボカロ音源もたくさん出しているあのAHS社なんですね。こりゃ一応安心(開発は別)。まだ製品が出たばかりの発達段階のソフトだけど、ここなら無茶なことはしないでしょう。

 憶測だけど、後発のソフトなのでライセンスを緩くしたんじゃないかという気がする。なんにせよ、権利的な心配をしなくてもちゃんと使えそうなボーカル音源が出てきたのは嬉しいところ。しばらく注目してみます。
(もちろんキャラ等は勝手に使ってはダメよ)

コーラス楽器としてのVOCALOID

 時々歌物にコーラスをアレンジに入れたくなることがあるんだけど、予算等の関係で断念せざるをえないことが多い。
 今はコーラスもネット経由の発注だから、そうすると例えば3声のコーラスの場合、昔のようにちゃんとしたコーラスグループ感を出したかったら、3人に別々に発注しないといけなくなる。で、それだと予算3倍だし、ちゃんと合うのかとか管理上の問題も出てくる(当然収録機材も別なので…)。で、一人に3声分を頼むのが一般的なのですが、それでもきちんと合わせるのは歌唱技術的になかなか難しいようです。

 で、昔ボカロでコーラスの代用にならないか考えてみたことがあって、実はボカロもコーラス”楽器”としてはなかなか優秀なんです。ここの歌物のデモ曲の中には、使っているものもあります。あ、こういう時はボーカル・シンセサイザーって言わないといけないのか(w)、ヤマハの利用規約にあるからね。まあぶっちゃけ非商用・あるいは同人レベルの小規模なものは登録商標を言っても大丈夫なんだけど。

 このボカロ、クリプトンが初音ミクで成功したばっかりに(という言い方もないかw)、キャラ商売ばかりが先行しちゃって、本来のボーカルあるいはコーラス楽器としては、権利的にどえらく使いづらいものになってしまったのはご存知の通り。商用利用の場合、パッケージやリリース文にVOCALOIDとかそれを思わせる名前、キャラの名前も入れてはいけないことになっている(キャラの絵なんか持ってのほか)。利用するときはメーカーに直接許可を取るか、それこそTUNECOREのような自動的に権利承諾が済ませられるディストリビューターで配信するしかない。もちろん何%かは利用料を権利者にに取られます。
 ただ、もし名前やキャラ絵を一切入れない、本来の楽器のような使い方だったら、無論権利的にはクリアなわけです。それこそコーラスとして入れました、製品名も書きません、だったら全く問題がない。

 ただ、ここでちょっと怖い話なんだけど、実はこれは作曲者なりが自分で主体的にリリースする曲の場合、なんですね。(個人プロジェクト等) これが例えば歌手の方からのご依頼で人に曲を書きました、って時には、なんとやっぱり許諾がいる場合があるって話を聞いた。(実際にはメーカーや製品により違う)
 だからトラブルになるのが怖いから、自分は使ってないんですけどね。ただ、せっかく優秀な製品なのに、コーラスにさえ使えないのは惜しいと思う。もし使えれば可能性が非常に広がるわけだし…。

 それで、悩んでいるだけではダメなので、まずは数本VOCALOID製品を出しているイギリスのデベロッパ「Zero-G」にEULAはどこ?ってメール送ってみた。(サンプリング製品のライセンスはあっても、ボカロのがサイトに載ってなかった) そうしたら、次の日に返事が来て、サンプル製品のライセンスのurlがあって、これだよって返事。

https://zero-g.co.uk/pages/license-info

 つまり、一般的な商用利用なら全く問題ないってこと。「そのまんま」再販したりするんでなければ、人に曲を書くときに使おうが自由って話。海外の方が権利がクリアってのは皮肉な話です。

 ということで、とりあえずZero-Gのボカロは非常にコーラス楽器としては使いやすいことがわかった。ただここのは無論英語ボカロなので、「あー」「おー」ならともかく、日本語を歌わせようとすると外人が日本語を歌っている感じになるのが難点。

 ヤマハもVOCALOID5になって、明らかにボーカル楽器としてのボカロを打ち出している感じなので、ここも最新版ライセンスがサイト上に見当たらないから質問メールを投げてみました。すぐ返事がきたのでまた報告します。