モジュラーシンセの音色記録法

 モジュラーシンセは本当に原始的ともいえる構造なので、プリセットなんて便利なものはありません。音色を変更しようと思ったらツマミを回してパッチングして……という作業を繰り返していくわけです。
 ここで問題となるのが、作った音色をどのように記録しておくか、ということ。一期一会で音色を楽しむだけならともかく(それもまた良い趣味だが)、ウチの場合は制作に使うので、どうしてもあとで再現する必要が出てきます。たとえばラフを作って、あとで本番のレコーディングが必要になった場合。ミックスが終わってから演奏を一部修正したい…なんて時もあります。
 昔は、パッチング用の記録シート紙があって、それをコピーしてそこに筆記具で書いておく、という方式が使われていたらしい。(今でも機器構成が決まっているセミモジュラーでは使われている)

 ただ、モジュラーシンセの場合は構成も千差万別だから、記録シートから作って……というのも現実的じゃない。そこでどうするかということですが。
 もう気付いた方もおられるでしょうが、そう、スマホで撮影しておけばいいのです。文明の利器は怖ろしいな。昔は紙に手で書いてたのに。冨田先生の時代はどうされてたのかと思ってしまう(助手がいたので、さすがにその辺りは振っていたか。まあ冨田先生なら全部憶えていても不思議ではありませんが 汗)

 スマホで撮る時も、角度を変えて2枚くらいは撮影したほうがいい。結線が邪魔でツマミの位置がわからない時がある(w)。
 ウチの場合は、撮った写真はすぐPCに転送して、DAWの楽曲ファイルと同じところに入れています。

 写真を見ながらツマミの位置などを合わせても、完全に同じ音色にはなりませんが、元々アナログシンセはそういうものなので、そこは割り切っています。ギターだって次の日は音が変わっていることはよくある。生楽器は全部そうですね。

(なんか、モジュラーのパッチングや機器構成を再現・記録できるサイトもあるらしい。ただこれ2度手間だし、スマホ撮影の手軽さには敵わない)