ベリンガーTD-3使用感

 ベリンガーのアナログベースシンセTD-3をしばらく前に入手、ボチボチ使ったりしてた。これもクローンで、RolandのTB-303が元になっています。簡単に使用感などを書いてみたい。

 まず、クローンといいながら、あまり音は303と似てないというか……まあ、Rolandの公式再現系TB-03やTB-3などはさすがに本物感満載だけど、TD-3はあしざまに書けば二日酔いになった303って感じ。本物は理屈抜きでグッとくるが、こいつは音がヨタっているんですね。Youtubeを見てそんな感想を持ったが、実際に鳴らしてみても同じ感想だった(w)。

 じゃあなんで入れたかというと、やっぱりアナログシンセであり、MIDI/USBで接続ができて、しかもCV/GATE OUT端子があるんですね。つまりMIDI-CV変換器になるってこと。シーケンサー付きで、外部オーディオ入力まである。この価格で機能満載は面白いと思ったから。
 ヨタってると書いたが、ベリの人もこりゃ失敗したと思ったか、本物にはないディストーションまで内蔵してる(BOSSのDS-1がモデル)。こいつを入れると、なんとか聞けるレベルまで改善します。
 まあ考えたらあまり自分はキリキリのアシッド系の音が欲しいわけじゃないんで、ヨタった(=ソフトな)音でもウチの場合は却って利用範囲は広いと思った。
 合わなかったらすぐ売り飛ばそうかと思っていたが、結局残すことにした。

 MIDI-CV変換ができると書いたが、ベースシンセなので音域の上限があります。中央Cの上のBが限界で、そこから先は変換しません。本体の音も鳴らないようだ。
 USB接続で、パソコンからSynthTribeというユーティティプログラムを起動すると、各種設定や、シーケンスパターンの編集ができます(超便利)。このプログラムはベリが無償公開してる。
 色々と書いたが、非常によく出来たガジェットシンセだと思います。
 シーケンスパターンを鳴らしながら、カットオフやらレゾナンスを動かすと、それはお馴染みの気持ちいい音になります。ディストーション弄るのも良い。
 全般的には、テイストレスでダーティな感じの音といえるでしょう。アナログ特有の不安定さもあり、これは流石にソフトシンセやデジタルシンセでは出せない味。

 当然ながら、アナログシンセ同士、モジュラーのSystem100とも接続できるので、そのあたりも拡張してみたい。