「自己責任論」の嘘と限界

 今回またちょっと社会ネタ。朝日新聞的な?やつ。

 コロナ、依然として収まる気配がない、どころか緊急事態宣言の瀬戸際ですが、今回の一連の政府の呼びかけを見ていて気付いたことがあって。それは、あれだけ「自己責任」を連呼していた政府が、一切それを言わなくなってるということ。それどころか、社会で暮らしている他の人のことを考えて、マスクをして下さい、感染予防に協力してください、とくる。もちろん自分は大賛成ですが、あんなに「病気する奴は自己責任!仕事ない奴は自己責任!」と叫びながら社会保障を削りまくっていた政府与党なのに、おかしな話です。まあ都合の良いこと。

 結局人間は社会的な動物で、決して一人で暮らしているわけでなく、みんな社会の中でそれぞれの役割があってそれで世の中回っている、ということを強烈に思い出させてくれる状況になりました。
 どんなに感染予防に気をつけて引き篭もっていても、社会インフラを誰かが維持しないと暮らしていけないですよね?
 だから、社会は助け合いで回っているのですね。なんでもかんでも自己責任なんて叫ぶ風潮は間違いでした。これはハッキリ書いておいたほうがいいけど、自民党の小泉竹中政権から始まったことですからね。
 あの時に改革だ!痛みに耐えなければならない!と言われてみんな票を入れたわけだけど、誰も自分のところに「痛み」が来るとは思っていなかった。誰か他の人のところに行くと思っていた。ところが事実は、みんなのところに平等に来た。上級国民以外は(w)。
(まあ自分は票入れてないけど、絶対嘘だと思っていたので。「自民党をぶっ壊す」と小泉は言っていたが、事実は「日本をぶっ壊す」でしたね)

 もうそろそろこの時のスローガンだった「自己責任論」は完全に間違いだった、とみんな認識した方がいい。社会は助け合い、支えあいで回っています。お金がどれだけあっても社会システムが止まったらみんな死亡ですよ。それが現代文明なので。「相互扶助」こそが本当に大切にされるべきキーワードです。

 今の与党はもともと強い者はより強く(=お金持ちはよりお金持ちに)、弱い者はさらに虐げよう、という政党なので、上級国民様以外の僕ら庶民は相手にされてないのだよ(新自由主義だよね)。むしろいかに金を搾りとって上級に回すか、ということに腐心している方々です。
 しかも愛国?の看板だけでやっていることは驚くべき売国だし、庶民が積極的に支持する理由がない。

 ま、たとえ今の野党が与党になっても、官僚システムがある限り税金ちょろまかしは変わらないし(アベノマスクの収支をみよ、隙あらば裏金作り)、どうしようもないかもしれない。それにしても自己責任論なんて絶対に間違いだから、またコロナ騒動が収まって息を吹き返さないうちに、トドメを刺しておいたほうがいいですね。

(ついで言うと、今の社会は強い者を優遇しすぎた結果、富が独占されてしまって、お金が社会の中で回らなくなってしまった。お金=資本主義社会の血液を、一部の者だけがタンカー一杯に溜め込んでいる状態。これじゃあ身体=社会が弱る一方だよね、そりゃ。ちゃんと政府が吐き出させて血液を全身に回さないと。それが出来ていたのが日本の高度成長期ですよ。これはアメリカも同じ、というか極端に酷いが。この愚行を日本で始めたのが、繰り返しになるが小泉・竹中政権です。
 ……また床屋政談だって? アーアー聞コエナイー)