メロ作りの苦労

 歌物を書き始めて意外だったのは、メロディとは結構人工的に作らなければならないものなのだ、ということ。何となく、ふとした瞬間に一曲分のメロディが全て無意識に出てくるじゃないか、と普通の人は思いがち。ところが違う(まあ世の中にはそんな作家もいるかとは思いますが)。ふと浮かぶとしてもそれはワンフレーズだけだったりして、そこから発展させるのは(再度の霊感はあるにせよ)結構人工的な作り方をしないといけなかったりする。そうしないと、類型的だったり陳腐なメロディになることが多いです。
 自然なメロで、適度に意外性もあり、印象に残り美しい。曲調によって元気だったりアンニュイだったり跳びはねたり……そういうところも満足させないといけない。なので、どうしてもある部分は計算しつつ人工的作っていきます。むしろ大変は感覚的に作るんですが(w)。
 そして何度もプレイバックして、歌詞と合っているかも確認する。(メロのせいで歌詞が滅茶苦茶変なイントネーションになったら最低だしね)

 以上は、メジャースケールだったりマイナースケールの曲の場合の苦労。
 ここでチャーチモード・スケールのメロを書こうとすると、今度は近隣(?)のメジャー&マイナースケールに引っ張られないよう、細心の注意を払って作らないといけない、という苦労も付加される。うかうかしているとすぐ引っ張られますね、やはり誰でもそれに一番慣れているから。特性音をちりばめつつ、また歌詞を睨んで不自然なイントネーションにならないよう、主音を外さないよう作っていく様は、まさに人工メロディ(笑)。インストだったらここまで苦労しないだろうけど……歌物だと歌詞に加えて、歌唱可能音域の問題も出てくるので。

 まあ、こういう風に書くとかなりの苦役に思えるかもしれませんが、実際はメロ作っている時は楽しいもんです。
 なんのかんのいって、インスピレーションは一番大事。結局そこか(w)。