日: 2019年12月2日

深夜にテレビを見ていたら

 ETVで坂本龍一さんが出ていらして、たぶん音楽制作周りのドキュメントだったと思うけど、自宅スタジオらしき場所での不思議な光景。坂本さんがシンバルを2枚持ちながら、雰囲気のある家屋の廊下をやってきて、階段を下りて地下のスタジオに入っていく。(たぶんニューヨークのご自宅兼スタジオでしょうか?) スタジオ内で、スタンドに乗せたシンバルの端に、バイオリンの弓を当てて「弾いて」鳴らす。実に不思議な音でした。鳴ったシンバルを指で触ってミュートしたり。
 あと大き目のグラスにマレットをこするように当ててその音を探ってみたり。
 譜面を書くときはスタインウェイのピアノの前なんですね。DAWでなく鉛筆で五線譜に。といってスタジオ内にコンピュータもありますが。シンセも、あれはプロフェット6かなあ?電源入っていたので、すぐ音が出せる状態。
 このスタジオもほぼメジャーレーベルのスタジオのような設備。もちろんスタッフは雇われていると思いますが、これを運用・運営していくのはかなりの労力が(そして資金も)かかるだろうなあと、いらぬ心配を(w)。
 あ、あとエレキギター(ストラトかジャズマスターだったか)を、探るように弾いていたり。
 坂本龍一さんといえども、こうやって着想やら曲想を練る時間には、様々なことを試されるのだなあと、ほんの数分見ただけの印象ですが。時間がなくてそこしか見られなかった、しかも音を絞っていて台詞の部分をあんまり聞けてない。残念。
 再放送があったら見てみよう、と思って調べたら、これなんとドキュメンタリー映画だったのですね。「CODA」というタイトルでした。
(前半憶測で色々書いてしまったが大丈夫かなあw)

 音楽制作は究極的には孤独な作業なのだなあ、と断片的な映像だけを見ていてもわかる構成でした。まあ今の時代、だんだんそうなってきた、ともいえるかとは思いますが。結局昔の作曲家もピアノに向かって一人で作業していたわけです。
 最終的には、突き詰めたところからしか、曲は湧いてこないのではないでしょうか。ふっとフレーズの断片が浮かぶときも、たぶん間違いなく独りでいる時。面白いですね、これほどまでにたくさんの人々と長い人生で関わられてきた大作曲家・プロデューサーなのに、制作のほんとの現場では孤独に音楽に立ち向う。
 様々なことを考えさせられました。