日: 2019年9月11日

ハイテク水飴世界?

 いよいよ次世代ネットワークである5Gが稼動しつつあるけど、最近この関連でぼやっと考えていること(w)。

 IoT(Internet of Things=モノのインターネット)が5G上で本格普及すると、ありとあらゆる電化製品が、そして電化製品でなかったものも(家の壁とかね)、ネットワーク上で通信し出すことになる。
 それはどこかのサーバーへ送るデータだったり、近隣のモノ同士で勝手に情報交換したり、家庭内サーバーみたいなものと通信したりと、様々な形態が考えられる。

(あ、自分はこっち界隈のライターだったので…。いきなり何の話かと思われた方ごめん)

 ただIoTも聞こえはいいが、セキュリティリスクだらけのネットワーク機器が大量に文明世界にバラまかれることになるわけで、好むと好まざるとにかかわらず、クラッキングが多発して、家庭内の映像やら音声やら生活記録やらが、ダダ漏れになる可能性はかなり大きいでしょう。今でさえ「秘密」のはずのクレカ情報やプライバシー情報が漏れまくってますよね? 今度は家庭内の生の情報がネットワークに流出してしまう、ってこと。しかもリアルタイムで、ね。

(セキュリティリスクについては、もう数年前に、ある大学のIoT街灯全部がクラックされて、サイト攻撃に使われているのに、予算の関係でノーフォロー……ってことに腹を立てたホワイトハッカーが、ハックで街灯の回路を物理的に全部焼き切って解決した、ドヤッって事件が本当にあってw もうこういうことが世界規模で起こる)

 もしそれがイヤなら、もう文明世界と縁を切って電気も通らないような山奥にでも住むしかない。それでも衛星から見られたり(一軒屋番組ありますよね?)、ドローンや気球が飛んできたり、ってことはあるでしょう……。例の犬みたいな軍用ロボットがやってくるかなあ、あれ山道で遭ったらいやだなあ(笑)。

 そうでなくても、野外にもあちこち監視カメラがある時代(むろん今後集積度は上がる一方)。スマホからの情報、IoT機器からの情報で、例え家の中にいても何時も「誰か」(あるいは「何か」)にモニターされている、っていう状態が近い将来常識になるでしょう。アマゾンAlexaの類はその先駆か。

 そうすると多分、それが人々の意識を変容させてしまうことになると思いますね。(これが言いたかった)
 よく言われる「繋がっている」という感覚があるじゃないですか? これは皆がスマホを持つようになって共有・実感されるようになった感覚で、それ以前はなかったのですよ。

 今度は「捕われている」、あるいは「囚われている」って感じになるじゃないか。繋がっているどころか、高密度ネットワークの中に個人ががんじがらめにされている感じ。
 ただし、言葉の響きほどネガティブなイメージではないかもしれない。
 高密度に張り巡らされたモニタリング環境の中で、人間はもしかしたら幸せを感じるかもしれない。孤独に悩んでいる人を機械が救うという構図。昔ならハイテク・ディストピアという捉え方しか出来なかったが。

 あるいは、それが地球規模に広がるわけだから(少なくとも先進国では)、「ザ・ワールド・イズ・ワン」どころか、「ワン・パーソナル」みたいな世界観を人々が持つことになるかもね?

 どっちにしても、まるで水飴の中のような世界で、人々は身動きが取れなくなりつつも、その「甘さ」に幸せを感じ、そして他人の秘密も(知りたくなくても)見えてしまう、なんて状態になるのかも。

(スカウター(←情報メガネ)を掛けて他人を見ると、本名から本籍から年収・趣味・交友関係全てが見えてしまう、って事態も現実になる)

 これが近未来、というよりかなり近い将来やってくるだろう世界。ここから新しい哲学・思想や芸術が生まれたり、もちろん音楽も影響されて新しいものが出てくることになるんでしょう。

 どうですか、どうしますか、作曲勢の皆様(w)。
 これ、意図的にAIの話は省きましたからね。こっちはこっちでまた世界の激変させてしまう話だし。
 長生きしたいようなしたくないような……でもまあ自分はあと500曲くらい書きたいので(笑)。

 以上、残暑にちょっと涼しくなる話でした。