日: 2019年5月22日

国家と文化は別

 今回はちょっと時事を絡めた話。アメリカvs中国の大バトルですが。

 ファーウェイにはアンドロイドOSの供給(アップデート)を停止するわ、CPUを始め基幹半導体部品もストップするわ、アメリカの攻撃は本当に容赦ないですわ。
 今後、中国が互換OSなどを作ることになるんでしょうが、どうせアメリカはそれも同盟国に利用禁止とするでしょう。半導体部品に至っては、もうどうしようもないんでは。1から設計製造してる時間はない、万一成功しても、それも禁輸です。
 だから、プラットフォームなり基幹部品を握っていることは、事実上の世界征服と同じなんですね。言いがかりをつけていつでも相手の息の根を止められる。
 トランプという「キャラ」に、うまくアメリカ国内の支配階級が中国を攻撃させてる感じ。こんなに露骨で簡単にコトが運ぶんだから、笑いが止まらないんじゃないか。

 昔、某アニメで美人中尉が言ってましたね。「拾ったものを使うからです」って(w)。タダだからって調子に乗ってアンドロイドOSを使っていると、こういう事態になる。
(もっとも、中国だってグーグルなんかを締め出してるし、勝手にハイテク技術を国内移転させたり滅茶苦茶やってきた。とうとうならず者国家の本家に利子付きで反撃されたってとこ)

 で、そろそろ本題ですが。
 誰がみてもアメリカって怖い国だなあ、ってなるけど、それでもみんなアメリカ映画は大好きだし、音楽だって好きでしょう? いつも混同しがちだけど、「国家(政府)」と「その国固有の文化」ってのは別ですからね。そこははっきり意識して区別した方がいい。
 中国を激しく攻撃しているのは、要は「アメリカ政府」なので、文化のほうは関係ない。

 逆もまたしかりで、中国政府はチベットの件やら、尖閣諸島に毎度侵入してきたり、とても怖い存在だけど、中国の文化は別ですね。香港映画はみんな大好きだと思うし、中華料理も嫌いな人はいない、中国の古典や思想も素晴らしい、中国人民まで政府と一緒に嫌う必要などない。もう一度言いますが、「国家」と「文化」は別です。

 少し前の報道をみる限りでは、今の中国国民の意識は、それこそ’60-70年代の、高度成長期の日本とよく似ています。彼らはオリンピックやサッカーで、自国が破れたら今度は同じアジアの選手を応援してるんですね。サッカーの本田選手が世界で活躍したら「本田発動機」って記事が出て、みんな大喜びなんだから。自分たちの国はまだまだだから、外国の良いところを取り入れて発展していこう、という感じ。まさにバブル前の日本ですよ。公平、公正で、謙虚、進取の気質に富んでいます。
(最近の日本人は…まあご存知の通りです。情けない自画自賛が蔓延してますね)

 で、国家と文化の話に戻るけど、最近の日本では混同されて、日本が悪く言われた!反日だ!なんて騒ぎになるけど、あれは要は日本政府とその政策が悪く言われているので、日本人全てが攻撃されているわけじゃないです。(もちろんそうでない場合もあるが)
 特に今の日本政府の場合は、意図的に混同させて、自分たちの有利な方向に世論を誘導させようという魂胆が丸見えなので、注意が必要です。

 逆に、日本の文化、風俗、風土、歴史、こういってもの全ては政府の所有物でもなんでもない。日本の民が連綿と作り上げてきたもので、A首相や某党がその主人のように振舞うなどは、とんでもない話。連中はただ一時的に付託された権力にすぎず、日本という国の総体の中では、ごくごく一部の構成要素。
 これを忘れてはいけないのです。日本の権力者は、こういう風に国民に気付かれるのを、もっとも嫌うはず。だから「お上」なる概念をつくって、自分たちの正当性を担保しようとする。本当の愛国者は、某政党を支持する人とはイコールではありません(まあイコールの場合もあるだろうが)。
 以上のようなことに気付いて、草の根で地道に生活していることのことです。私事ながら自分だって日本は大好きですからね。(よき愛国者かどうかは知らないがw) それも、日本の文化や風土、四季、食べ物、国土、そういったものが好きなのであって、A首相はその中に入ってません!(笑)

 もし、これまで言葉の魔術、詐欺で、日本=某政党のことだと思い込まされてきた人は、この機会に自分の中で区別できるか、一度考えてみて下さい。それでも某党ラブなら仕方ないのですが、ここ数年ロクなことをやっていない政府のあれこれを、よく思い出してみることをお勧めします。一番「日本」を破壊しているのは誰ですか?

 最後にもう一度、「国家(政府)」と「日本文化」は、はっきり区別しましょう。それらは違うものです。

 どうすか。たまに結構いいこと書くでしょ?(笑)

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